2004年3月16日火曜日

【委員会】平成16年3月16日 平成16年度予算特別委員会

2004.03.16 : 平成16年度予算特別委員会


◯吉原委員 それでは、まず最初に、防災訓練についてお伺いいたします。
 昨年の第三回定例会の本会議でも質問をさせていただきました。当時は、実動訓練も図上訓練も、広域的な地域を対象にして、今まで積み重ねた経験や成果を踏まえて実施していただきたい、そう申し上げたところでございました。
 早速その要望におこたえいただきまして、去る二月十三日には、新宿、大田、立川、町田の四区市と、今までより地域を拡大して図上訓練を実施していただいたところでございます。
 私も地元の市役所に行きまして、短時間ではありますけれども、訓練の様子を伺いました。後日、市役所の担当者に話を伺ったところ、図上訓練は初めての経験であって、大変大きな収穫があった、そう感想をいわれたところでございます。
 実際に訓練に複数の区市が参加したことで、都としてはどのような成果があったのか、また、今後もこのような訓練を続けていかれるのか、そのご所見を伺います。


◯赤星総務局長 図上訓練でございますが、今回は、都と二区二市が共同で実施いたしましたけれども、都といたしましては、参加した区市からの被害報告、支援要請に関します情報処理や対処方法につきまして、具体的な検証を行うことができました。
 また、いずれの区市からも、本番さながらの訓練の実施によりまして、初動期の態勢づくりを初め、さまざまな課題が明らかになるなど、大変有意義であったとの意見が寄せられております。
 今後とも、区市と連携した訓練を積み重ねまして、災害対応能力の一層の向上を図ってまいります。


◯吉原委員 本当に早速のご対応をいただきまして、ありがとうございました。
 もちろん、訓練はイベントではありませんから、その後の検証をしっかり行っていくということが大変意義あることだと思います。繰り返し実施することで、参加者の災害対応能力が高められていくものである、そう思っているところでもあります。
 今後、こうした訓練の成果が、実際の災害発生時には役立たなければならないわけであります。今回は、二区二市が都の訓練に参加したわけでありますけれども、今後は、この訓練を経験した自治体間、あるいはまた、経験した自治体とまだ未経験の自治体間でも、自主的な図上訓練が実施できればいいなと思っているところでもあります。
 都としても後押ししていただきたいと思っておりますけれども、ご所見をお願いいたします。


◯赤星総務局長 災害時には、住民に最も身近な区市町村の役割が重要でございます。日ごろから、訓練を通じまして災害対応能力の向上を図る必要がございます。
 このため、都といたしましては、区市町村が相互に連携して実践的な訓練が行えるよう、図上訓練を実施するためのノウハウや、二区二市での訓練の成果を提供するなど、積極的に必要な支援を行ってまいります。


◯吉原委員 ぜひよろしくお願いいたしたいと思っております。
 今回の図上訓練の成果を踏まえまして、また、ことしの九月も防災訓練があるわけであります。どうぞ、広域的に複数の区市町村と連携した合同訓練を行っていただいて、広域災害に対する都や区市町村の対応能力をさらに向上させていただきたいと思います。
 さらに、東海地震、いつあるかわからない、そうよくいわれるわけでありますけれども、それに備えて、島しょ地域での訓練を充実させる必要もあるのではないかと思っております。十六年度、都の方針をお伺いいたします。


◯赤星総務局長 平成十六年度でございますけれども、九月に、区部におきまして、複数の区と合同で総合防災訓練を実施する予定でございますが、あわせまして、秋には、島しょ地域におきまして、東海地震の発生に伴う津波被害を想定いたしました実践的な訓練を実施する予定でございます。


◯吉原委員 今後は、自然災害だけではなくて、NBC災害など、さまざまな危機を視野に入れて対応力が求められているわけであります。そのためにも、知事が先般の定例会本会議の所信表明におきまして発言されました東京DMATの存在は大変大きな意義があろうかと思っているところです。
 被災者を病院に搬送してから治療を行うのではなくて、必要に応じてドクターが現場に駆けつけて治療を行うものでありますから、かつての日比谷線の脱線事故や歌舞伎町のビル火災など、あるいは瓦れきの下敷きになった被災者に対して、急いで救出し病院に搬送しようとする場合においても、治療せずにすぐに救出してしまって、急変して死に至る、そういうことがよくいわれるわけであります。そのような重大な事故にも重要な役割を果たすものと思っています。
 そのためにも、医療チームを一刻も早く被災現場へ派遣しなければなりません。その手段としてヘリコプターを使うことも当然あろうかと思います。ヘリコプター等、常時確保している関係機関との協力についてはどうなっているのか、伺います。


◯平井健康局長 東京DMATの体制等につきましては、現在、災害医療の専門家や東京都医師会、東京消防庁などで構成いたします東京DMAT計画運営検討委員会で検討中です。この中で、関係機関との協力によるヘリコプターの活用も視野に入れております。


◯吉原委員 東京DMATは、被災現場で医療を行うことになるのだろうと思います。従来の災害医療に加えて、特殊な知識や医療技術が必要であります。研修や訓練を今後実施すると聞いているわけでありますけれども、この専門的な研修や実習を受けた医師や看護師は、災害のスペシャリストとして位置づけられることになるのだろうと思います。
 こうした医療スタッフに対して、研修や訓練の受講証明を発行したり、あるいは被災現場で円滑に活動されるために、その身分がすぐにはっきりわかる、そういったユニホームといいましょうか、そういうものもきっと作成するんだろうと思いますけれども、さまざまな工夫をしていく必要があると考えております。見解を伺います。


◯平井健康局長 災害医療のスペシャリストでございます東京DMATがその機能を十分発揮するための支援策としてさまざまな工夫を行っていくことは、ご指摘のとおり、極めて大切なことであります。ご提案の諸方策につきましては、検討委員会で具体的に検討してまいります。


◯吉原委員 東京DMATを編成する医療機関は、当面、三次救急に対応できる災害拠点病院を中心に考えているとのことでありますけれども、私は、そのチーム編成に当たっては、将来的に三次救急医療機関以外にも広げていくことがいいことではないかなと思っているところであります。欲をいえば、歌舞伎町のようなああいった大火災の場合にあっても、近隣の医療機関が、その医師がすぐにでも現場に直行して治療をする、そういった仕組みをこれからもつくっていくべきではないかと思います。
 今後は、実動訓練と図上訓練、さらにはDMATを加えるなど、実践的な訓練を望むところですが、知事のご所見をお伺いいたします。


◯石原知事 何年か前に鳥取県で、規模は関東大震災とほとんど同じ地震がございました。ただ、ああいう地方の県、しかも場所も県庁の所在地をちょっと外れたようでありますから、ほとんど損害がないというか、倒壊した家屋や破損された道路はありましたけれども、たしか人命の損傷はなかったと思います。
 比べて、東京のような人口の稠密な、非常に集積、集中の進んだ大都会で地震やあるいはテロなどの災害が発生しますと、被害は甚大なものになります。このため、あらゆる手だてを講じて被害を最小限に抑える必要がありまして、関係機関や区市町村とともに、さまざまな事態を想定した訓練を実施することが重要だと思います。
 実動訓練も図上訓練も、より実践性を加えて、それを反復することで、予想された危機に速やかに対応もできますし、被害を減少することができると思いますので、そういう姿勢をこれからも保持していくつもりであります。


◯吉原委員 実動訓練も図上訓練もそれぞれの役割があるわけだと思っていますけれども、ぜひそういった複合的な方法もとって、タイムリーなテーマや方法で、意義の高い実践的な訓練にしていただきたいと思うところであります。
 ちょっと関連で大変恐縮でございますけれども、震災の被害の拡大を防止するためには、日ごろからの都市づくりも大変重要ではないかと思っております。今後の防災都市づくりについて基本的な考え方、あわせて今後の取り組み方についてお尋ねをいたします。


◯勝田都市計画局長 都民の生命、財産を守るためには、お話のとおり、日常から防災都市づくりに取り組むことが極めて重要でございます。このため、都は、防災都市づくり推進計画を策定いたしまして、震災時の被害拡大を防ぐための方策に取り組んでおります。具体的には、災害に強い都市構造を確保するための延焼遮断帯や避難場所の整備、地域の防災性の向上を図るための建物の不燃化や公共空間の確保、個々の建築物の耐震性、耐火性の向上を図ることの三つを基本的な考え方としております。
 今後は、昨年九月に指定をいたしました十一の重点整備地域で集中的に事業を実施するため、早期に整備計画を明らかにいたしまして、関係区と連携を図りながら、防災都市づくりの着実な推進に努めてまいります。


◯吉原委員 次に、鳥インフルエンザについて伺います。
 我が党でも、食の安全・安心の観点から重要な問題としてとらえまして、鳥インフルエンザ対策本部を自民党本部に設置いたしました。
 また、本会議代表質問でも、大西幹事長が、都民に不安を生じさせることのないよう要望したところ、既に国内でも四例の発生が確認をされております。これまで情報提供、相談窓口の設置、緊急巡回指導など、先手先手の対応を行っていることは承知をしているところであります。しかし、京都、大阪において、カラスへの感染が確認されたことによりまして、都民の関心は、そしてまた不安は一層高まってきております。
 東京都では、全国に先駆けまして、十一日に鳥インフルエンザ一一〇番を開設されました。全庁的相談体制をしかれたわけでありますけれども、これまで鳥インフルエンザ一一〇番にはどのような相談がどれぐらい寄せられているのでしょうか。
 また、農家の皆さんからはどのような相談が来ているのか、お尋ねをいたします。


◯有手産業労働局長 従来、家禽、愛玩鳥、野鳥などにより分かれていました各局の相談窓口を鳥インフルエンザ一一〇番として一本化し、たらい回しをしない、ワンストップ対応することを基本に、関係各局の協力のもと、二十四時間体制で都民の不安の解消に努めております。
 一一〇番への通報は本月十一日から延べ五日間で八百件でありまして、内容といたしましては、野鳥のふんや死骸の取り扱い、鳥の飼育上の注意などについての問い合わせが多うございました。相談を通して都民に正しい情報を提供し、冷静かつ適切に対応するよう助言しているところであります。
 また、都内の農家からの相談の多くは、感染経路が特定できないことに対する不安や防疫対策に関するものでありまして、鶏舎の消毒や防鳥ネットによる野鳥対策等の感染防止策などについて助言をしてございます。


◯吉原委員 大分県のチャボのように、ペットとして飼っていた家が迅速な通報をした例とは逆に、京都府の養鶏場では、通報のおくれで感染が他県にまでも広がりました。そしてまた、多方面に大きな影響をもたらしたわけであります。
 インフルエンザの発生による被害を最小限にするには、異常な鶏の早期発見、そして迅速な通報による一刻も早い対応が重要であり、そのためにも農家の協力が大変重要ではないかと思います。鶏をなりわいとしている専業養鶏農家は、万が一発生すると、卵、その出荷の停止にもなります。そして、鶏の処分等によって立ち直れないような大打撃を受けることにもなるわけであります。特に、このような農家の不安を取り除くことが、早期発見、通報につながると思います。東京都は農家や都民が早期発見、迅速通報が行えるように、どのような対応を行っているのでしょうか。
 また、農家の不安を取り除くためにはどのような取り組みをお考えになっているのか、お尋ねをいたします。


◯有手産業労働局長 鳥インフルエンザの蔓延を防止するためには、早期発見、通報による迅速、的確な初動対応が重要でございまして、農家等の協力と理解が不可欠でございます。
 都では日ごろから家畜保健衛生所による技術的な支援と指導を行っておりますが、特に昨年の海外での発生直後からは、農家へ直接出向くなど、防疫対策や迅速な通報について指導を行うとともに、発生時の補償などについて周知し、不安の解消に努め、より農家との信頼関係を深めてまいっております。
 発生により経済的ダメージを受ける専業養鶏農家に対しては、発生を未然に防止するため、新たに都職員による指導チームを編成し、消毒の徹底、野鳥の侵入防止などの防疫対策を強化してまいります。


◯吉原委員 先般、東京都食鳥組合の方々が、我が党に風評被害対策で要請をされました。都はこれを受けまして、重ねてホームページや新聞などを通じて安全性に関しての正しい知識を広報されるなど、ご努力をいただいているところでございます。しかし、鳥肉の小売業者や飲食店では、いわゆる風評被害などで売り上げが大きく落ち込んでいるとお伺いをしております。
 そこで、こうした状況に苦しむ農家あるいは業者への支援策、そして発生時の農家への支援策はどのようになっているのか、あわせてお尋ねいたします。


◯有手産業労働局長 お話のように、風評被害に対応することは大変重要でございます。風評被害に対しましては、第一に、農家に対しては家畜疾病経営維持資金など、低利の融資制度がありますので、これを活用していきたいと思っておりますが、今般、国は発生による風評被害などで経済的な損失を受けた移動制限区域外の養鶏農家へも対象を拡大いたしました。
 第二に、売り上げが減少した中小事業者が低利な資金を利用できるように、都のホームページや食肉関係団体を通じて融資制度の周知を図ってございます。
 また、発生時の農家への補償につきましては、家禽等の処分に伴う経済的損失への手当金や、移動制限を受けた農家に対する経営継続のための低利融資の国の制度がございます。あわせて周知を図っているところでございます。


◯吉原委員 現在は都内への蔓延防止が最も大きな課題であろうかと思います。そのためには、東京都だけではなくて、近隣県を初め、区市町村あるいは学校や農協、そういった関係団体と連携をして、正確な知識の普及というものが大切でありますし、そういった情報の共有化というのが大変必要になっているのではないかなと思っているところであります。
 今、東京にも、獣医師会、大きなご活躍をいただいているわけでありますけれども、そういった獣医師会による人と動物との共通した感染症対策にご尽力をいただいている専門家集団もあるわけでありますし、また、識者の方々もたくさんいらっしゃる、そういうふうなお話をお聞きしているところでございます。そういった方々の経験やあるいは組織を、あるいは知識をおかりして、早期に都民向けへのシンポジウム的な、あるいはそういった啓蒙活動の一環としての大会、そういうものを開催する必要があるのではないかなと思うわけであります。ぜひともそういった会を開いていただきたいと思いますけれども、ご意見を伺います。


◯有手産業労働局長 都は、全庁的な鳥インフルエンザ対策会議を開催し、関係各局の連携による防疫対策や生産者、都民の不安解消のための情報提供、都内発生時の初動防疫措置などについて検討を進めているところでございます。
 また、区市町村や関係局と連携いたしまして、学校等都内関係者へ迅速に正確な知識、対応方法の周知を図ってございます。
 さらに、都は、近隣の九県に呼びかけまして、連絡協議会を開催し、連絡網の構築や、各県相互での影響がある事項の報告体制を確立いたしました。
 また、今お話ございましたが、都民向けのシンポジウムにつきましても大変重要と考えておりまして、東京都獣医師会及び東京都医師会との共催により、来月早々の開催に向け検討を進めてまいります。


◯吉原委員 ぜひよろしくお願いをしたいと思います。
 それでは次に、交通局の電力事業についてお尋ねをさせていただきたいと思います。
 これも一昨年、本会議での質問をさせていただきました。そのときは、一つは、電力事業は今日、既に自由化の時代を迎えてきた。二つ目として、多くの民間業者の皆さんが電力事業に参入して、価格競争がもう始まっている。三つ目として、昭和三十二年、そして三十八年、発電所が建設されたわけでありますけれども、そのことは社会状況の中でありましたから、さまざまな状況の中での建設計画というのはよく理解はできます。しかしながら、今現在、電力の自由化が進もうとしているときに、なぜ平成十二年に多額を投じて三つ目の発電所をつくったのか、その目的は何なのか。四つ目として、電力の売電価格と交通局で扱っております都営地下鉄などのために利用する電力購入価格を比較したときに、費用対効果が全く見込めないのではないだろうか。五つ目として、官から民への時代であります。そしてまた、規制緩和や行政改革が急速に進展している。そんなことを申し上げたわけであります。そんな中で、局長に、当時、この交通局のお持ちになっている電力事業というものが一体どういう意義を持っているのか、そんなお尋ねをさせていただきました。
 これまでも石原知事を中心にいたしまして、都庁改革をずっと進めてまいりました。職員の大幅な人員の削減、そして局の組織の改編、監理団体の見直し、さまざまな都庁内部の改革が進められてきましたし、これからも進められていくところであります。こうした行政のスリム化に向けて努力をしている最中でありますから、なぜ電力事業の経営、交通局でやっているわけでありますけれども、この事業そのものが都庁内部の中で表に出てこないのだろうか、ちょっと不思議にも思っているところでもあります。
 今月、交通局の経営計画チャレンジ二〇〇四というものが出されました。その中の経営方針にも、都民やお客様に信頼され、支持される都営交通を目指してとありまして、電力、電気事業のことには一切触れられておりません。
 これ以上細かいことを申し上げるつもりはございませんけれども、交通局が直営をしております発電所事業は大きな転換期を迎えている、そういわざるを得ません。早急に今後の事業のあり方というものを検討していくべきだと考えておりますけれども、再度、局長にお尋ねをいたします。


◯松尾交通局長 交通局としてこれまで、ご指摘の点も踏まえまして経費節減に努める一方、電力の新たな利用法や民営化に関する手法、課題等について多面的に検討してまいりました。平成十五年六月に電気事業法の一部改正があったところでございますが、今後とも、事業者として電力自由化の具体的動向や民間との役割分担を踏まえながら、民営化も含め、経営のあり方について局に新たに検討委員会を設置し、検討を行ってまいります。


◯吉原委員 ぜひ、もうこういう時代でございますので、積極的なそういった検討をお願いをしたいと思います。
 次に、業務核都市について伺います。
 人口四百万人の集積を抱える多摩地域であります。業務、産業の機能の振興は最も重要な課題の一つになっております。特に、都心回帰の傾向が強まっている昨今の状況において、多摩地域の中で業務核都市として位置づけられた五カ所の拠点整備を進めていくことが一層重要になるのではないかなと思っているところでもございます。
 現在、基本構想の策定を進めているとお聞きしておりますけれども、取り組み状況についてお尋ねをいたします。


◯勝田都市計画局長 基本構想策定を進めております町田・相模原業務核都市につきましては、昨年十一月に基本構想の素案を発表いたしまして、その際いただきました都民の方々のご意見等を踏まえまして、神奈川県、町田市、相模原市とも調整した案によりまして、国と協議を行ってきております。現在、本年三月末を目途に、主務大臣の同意を得まして基本構想を決定できるよう鋭意取り組んでおります。


◯吉原委員 ぜひ着実な取り組みをお願いしたいと思います。基本構想の策定だけで終わるのではなくて、その実現化に向けて促進していかなければなりません。
 業務核都市のうち、既に基本構想が策定されている八王子・立川・多摩について、策定後今日に至るまで、どのような業務集積等に向けた具体的な動きがあったのか伺います。


◯勝田都市計画局長 都では、平成七年八月に八王子・立川業務核都市の基本構想を策定をいたしまして、その後、平成十四年十一月に多摩市を追加して、構想を変更しております。
 基本構想策定後の動向といたしましては、業務施設集積地区における中核的施設のうち、八王子スクエアビルが平成九年二月に竣工し、また、多摩都市モノレールが平成十二年一月に上北台から多摩センターまで全線開業するなどの動きがあったほか、最近といたしましては、八王子の男女共同参画センターが昨年十二月にオープンをしております。


◯吉原委員 こうしたものはすぐに大きな動きにならない、そういうことはよくわかっているつもりであります。だからこそ具体化に向けて動きを継続的にフォローアップしていく、そういう必要があるのではないかなと思っております。
 特に、今基本構想の策定が進められている町田・相模原につきましては、都県を越えた初めての業務核都市であります。その趣旨を生かして、連携したまちづくりが必要だ、そういうふうに思っているところでありますけれども、そのためには、東京だけではなくて、神奈川県と一緒になった、そういった連携したフォローアップの場が必要であろうかと思いますけれども、所見を伺います。


◯勝田都市計画局長 町田・相模原業務核都市の基本構想策定に当たりましては、都、神奈川県と地元両市で構成をいたします連絡会議を設置し、協議、調整を行ってまいりました。ご指摘ございましたとおり、基本構想策定後も進行状況の把握や情報交換を行うことは有効でございますので、今後とも、この連絡会を都県を越えた連携の場として活用してまいります。


◯吉原委員 業務核都市の考え方が初めて示されたのは昭和六十一年でありました。そしてもう十八年も経過をしているところであります。かつて都心部への一極集中を解決することが大きなテーマでありました。今や長引く不景気の影響や人口の都心回帰など、社会環境も大きく変わりました。かつての業務核都市の内容や進め方も変わってしかるべきではないかと思っています。時代の変化も踏まえ、例えば業務系だけにこだわるのではなくて、複合機能都市を誘導する、あるいは行政がかかわらなくても民間の力で立ち上げることができるようにする、そういった業務核都市をより意義あるものにして、育成していく上で必要なことではないかと思っております。
 そのためにも特に融資の必要条件、その見直しがこれからも重要になるのではないかなと思っているところであります。どうぞ東京都も国に積極的に制度の改善を求めていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。


◯勝田都市計画局長 都では多機能集約型の新たな都市構造でございます環状メガロポリス構造の構築を目指しておりまして、その骨格の一部を形成する業務核都市につきましても、ご指摘のように、業務系のみでなく、複合的な都市機能の集積を図ることが重要になっているものと考えております。このため、業務施設集積地区における中核的施設の対象を、商業、医療、福祉などの施設にも拡大するよう、八都県市首脳会議として国に対し働きかけてきております。
 また、民間の力を活用した施設立地を進める観点から、税制上の優遇措置における第三セクター要件の撤廃等についても、同様に国に要望してきております。
 引き続き関係県市とも連携しながら、業務核都市の育成整備に向けまして、必要な制度改善を国に強く働きかけてまいります。


◯吉原委員 ぜひよろしくお願いをいたします。
 次に、都市基盤整備公団の大規模所有地についてお尋ねをいたします。
 私ども多摩地域には、都市基盤整備公団が取得して所有しているものの、公団として事業を中止した土地が幾つかあります。基盤整備公団は政府の特殊法人改革の一環として、ことし七月に法人化されることは既にご案内のとおりでありますけれども、今後、その大規模所有地がどのような利用のされ方をするのか、その行方が大変心配になっているところでございます。現在、多摩地域の公団所有地で、開発の見通しが立っていない大規模な土地はどの程度あるのか伺います。


◯勝田都市計画局長 多摩地域におきまして開発の見通しが立っていない都市基盤整備公団の大規模な所有地は、三地区存在しております。その内訳は、町田市小野路西部地区に約二十九ヘクタール、小山田地区に約六十五ヘクタール、八王子市川口地区に約百四十ヘクタールでございます。


◯吉原委員 それらの土地については、もともとどのような計画があって、なぜ開発が行われなくなってしまったのか、その経緯、簡単で結構でございますので、お尋ねします。


◯勝田都市計画局長 町田市小野路西部地区及び小山田地区は宅地供給を目的といたしまして、また、八王子市川口地区は研究開発及び先端技術産業の立地を目的として、それぞれ区画整理を行う計画でございました。しかしながら、公団は、社会経済情勢などの変化によりまして大量の宅地需要が見込めないこと、また、施設需要の低迷により事業成立の見通しが立たないことから事業を中止したものでございます。


◯吉原委員 中止になってしまったわけですから、どうしようもありませんけれども、とにかく地元と地権者の皆さんとしっかりと協議をしていただいて、あの地域をいいまちづくりをしていただきたいな、そう思っているところでもございます。
 しかしながら、私たちこの東京の中でも、東京都が東京全体を見て、まちづくりをどうしていくか、そういうことを考えていただいているわけでございますので、ぜひとも東京都として、その中にかかわりをしっかり持っていただきたい。そしてその協議の中にもできれば入っていただいて、あの地域をどうしていくか、そういうことをしっかりと検討していただきたい、その要望だけさせていただきたいと思います。
 次に、関連しまして、緑地保全についてお尋ねをさせていただきたいと思っております。
 緑地をその地域の特性を生かして活用していくことは重要である、これはもう当然のことでありますけれども、東京を風格ある都市としていくためには、自然環境を適切に保全していくことが大変重要ではないかなと思っているところでもございます。
 東京には、山間部の森林や丘陵地の里山があります。また、市街地にも残された緑地があります。これらの多くは、将来にわたって保全していくべき自然環境であるということは、どなたも承知していただいているところだと思っております。
 しかし、これらの緑地は、管理の担い手が不足して荒廃したり、あるいは開発が行われるなどによって減少している。そのこともご存じだと思います。
 この東京の貴重な緑を継続して保全していくためには、行政だけでやろうとしても、なかなか限界があるわけであります。ある森林の保全地区では、NPOや企業などと連携して保全の取り組みが既に始まった、そう聞いているわけであります。その企業はどこでしょう、そうお尋ねをいたしましたら、東京コカ・コーラボトリングだそうであります。
 取り組みに当たっては、NPOは、活動の運営やボランティアの募集といったコーディネート役を果たすこともできました。そしてまた、スポンサーからは、活動資金の提供や社内ボランティアの参加などがあったということであります。新しい形での保全の取り組みが既にスタートを切った、そういうふうに思ってもいいんだろうと思います。
 この活動について参加者はどのように評価しているか、そしてそのことを都はどのように受けとめていらっしゃるのか、伺います。


◯小池環境局長 ただいまお話のありましたように、今年度、青梅上成木森林環境保全地域におきまして、初めて企業の参加を得て、NPOと連携し、公募による都民ボランティアも参加して、保全活動を実施いたしました。
 参加した都民ボランティアの方々からは、今後もこのような企業等と連携した保全活動を拡大していくべきとの意見が多数を占めました。また、企業側も、効果の高い社会的貢献活動が実現できたとして、継続して参加する考えを示すなど、今回の取り組みはそれぞれに高い評価を得ております。
 都といたしましては、今回の取り組みが、企業の社会的な貢献活動とNPOや都民の自主的な参加が結びついたものであり、これからの自然環境保全の新しいあり方として、非常に有効な仕組みであると考えております。


◯吉原委員 環境の時代といわれる現在であります。しかしながら、行政が受け入れ体制を整える、これは至極当然のことだろう、そう思っておりますけれども、上手にPRしていただきまして、企業の環境に対する社会貢献意欲を引き出していっていただければ、こうした取り組みに賛同するスポンサー、いわば企業は、決して少なくないと思っているわけであります。
 このような連携による取り組みをどのように拡大していくか、東京の里山など自然環境保全を推進していくのか、お尋ねをいたします。簡単で結構でございます。


◯小池環境局長 自然環境保全への企業の積極的な参加を引き出すためには、都が幅広い活動場所の提供や適切な情報提供を行うなど、企業が参加しやすい環境を整えることが必要であると考えております。
 そこで、平成十六年度では、公募により広く企業に保全活動への参加を呼びかけますとともに、森林環境保全地域だけでなく、より身近な丘陵地や市街地にある保全地域にも対象を広げまして、企業とボランティア団体との連携による保全活動を推進していきます。
 今後、このような取り組みをさらに強めて、より多くの企業の参加を得て、都民やNPOとの連携の輪を広げ、自然環境保全の取り組みに取り組んでまいりたいと思います。


◯吉原委員 ぜひよろしくお願いをしたいと思います。
 次に、周産期母子医療センターの整備についてお尋ねをしたいと思っております。
 近年の少子化の進行によりまして、産科、小児科の医師の数が大変減少している、そういわれております。分娩を取り扱う医療機関の減少傾向が続くなど、東京都の周産期医療を取り巻く環境は大きく変化してきております。その一方で、合併症を持つ妊婦さんが増加したり、あるいは低出生体重児の出生数が年々ふえていること、高度な周産期医療のニーズがそのことによって大変高まってきております。
 東京都では、周産期医療体制の推進に、これまでNICU病床二百床を目標として、周産期医療対策事業を推進してまいりました。しかしながら、平成九年度の事業開始以来、区部では百二十四床から百四十四床へと二十床整備されたのに対しまして、多摩地域ではたった六床しかふえておりません。今、二十四床であったものが、ふえまして三十床になりました。多摩地域のNICUはまだまだ不足している。早急な整備が望まれているところでもございます。
 そのような状況の中で、私の住んでいる地元の町田では、自治体として三多摩で初めて、市民病院で多摩における小児医療の充実を図るために、都内の自治体病院としては初めてでありますけれども、周産期母子医療センターを整備することを計画しております。
 難しい病院経営の中でありますけれども、このような積極的な取り組みをする町田市に対して、高く評価すべきではないか、そう思っているところであります。
 そこで、まず都では、整備計画について現時点でどのような情報を得られているのか、かいつまんでで結構ですので、お尋ねします。


◯平井健康局長 町田市では、現在、町田市民病院の改築を進めておりまして、その一環として、NICU九床規模の周産期母子医療センターの整備を計画しております。現在は実施設計の段階でございまして、開設は平成二十年度の予定と聞いております。


◯吉原委員 周産期医療は、高度医療でありますし、常時手厚い医療と看護を提供するためには、医師や看護師などかなりの数の専門スタッフを確保しなくてはなりません。おのずと不採算になることが予想されるわけであります。にもかかわらず、今、高度医療であるNICUの補助額は百十七万円ということをお聞きしているわけでありますけれども、運営する側にとりましては、大変厳しい数字ではないかなと思います。
 多摩地域における公立病院の果たす役割は大きく、それだけに、公立病院に対しては都独自に運営費補助がなされているところでありますけれども、こうした中で、多摩地域に不足している周産期医療に町田市が取り組むということについては、大変貴重であるにもかかわらず、将来にわたる運営費の一層の財政的負担への懸念があるわけであります。
 大変厳しい経済状況でありますけれども、今後、運営費の補助の増額を検討するなど、都からの何らかの支援の必要性を感じているわけでありますから、多摩地域でのNICUの整備がなかなか進まないその原因は一体何なのか、しっかりと分析をいただき、ご対応をお願いしたいと思いますが、所見を伺います。


◯平井健康局長 多摩地域は、区部と比較して、NICUの病床数が少なく、周産期母子医療センターの早急な整備が必要でございます。そのため、周産期医療に対応可能な多摩地域の医療機関に対しまして、周産期母子医療センターの整備を引き続き働きかけますとともに、その整備を促進するため、都として支援策の充実を検討していく必要があると考えております。
 今後とも、多摩地域の医療実態を踏まえ、周産期医療体制の充実に努めてまいります。


◯吉原委員 スポーツの振興についてお尋ねをいたします。
 ことしはオリンピックの年でありまして、アテネオリンピックに向けて、私たちスポーツファンにとりましても大変に日本人選手に期待しているところでもあります。水泳、柔道、マラソン、野球、サッカーを初め、さまざまな競技の日本代表選手には、日の丸を背負って頑張っていただきたい、そう願っているところであります。
 昨今は何かと暗い話題が新聞、テレビで報道されておりますけれども、スポーツはさわやかで、躍動感にあふれて、健全な精神を養うことができるわけであります。そして何よりも、見る者にとっても、勇気と元気を与えてくれているわけであります。
 国内にとってのスポーツの祭典、国民体育大会が東京で開催される予定になっております。この東京大会は、既に都議会でも決議され、多摩国体と位置づけられております。国際都市東京、首都東京で開かれるこの国体が、いかに東京らしさを表現できるかが、これからの課題だと思います。
 時間ではありますけれども、とにかく、多摩国体の準備事務がこれからどんな形で進んでいくのか、そして会場地がどのように選定されるのか、お伺いをいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
 済みません。もう一つだけ。ごめんなさい。知事にも最後に、スポーツ振興という意味で、一言だけお願いをしたいと思います。


◯樺山副委員長 横山教育長、続いて石原知事。


◯横山教育長 来年度には、東京国体の企画・立案を行います準備組織を設置する予定でございます。
 この準備組織は、行政のみならず、観光や宿泊、輸送、報道など、関係する各機関が参加する予定でございまして、基本方針の策定、会場地の選定や関係行事の調整などを行ってまいります。
 会場地の選定につきましては、お話の平成十三年の都議会決議はもとより、既存施設の活用など、財政負担の軽減にも配慮しつつ、区市町村や競技団体との協議を経て、まず開会式、閉会式会場を決定し、順次各競技会場を選定してまいります。


◯石原知事 スポーツは、人間本来の身体的、精神的欲求にこたえるものでありまして、心身の健全な発達に必要不可欠であると思います。とりわけ、青少年がスポーツに親しむことは、心身の健全な発育、発達を促し、自己責任、克己心や、社会規範、フェアプレーの精神などを身につける上で、大きな効果があります。仲間や大人との交流を通じて、コミュニケーションの能力の育成や他人に対する思いやりなど、豊かな人間性の涵養に資するものだと思います。
 こうした観点から、都民のだれもがそれぞれの年齢や技術、興味、目的に応じてスポーツを楽しむことができる社会を目指して、幅広い観点から、スポーツ振興を総合的に、かつ計画的に推進したいと思っております。