2005年10月18日火曜日

【委員会】平成17年10月18日 平成17年総務委員会

2005.10.18 : 平成17年総務委員会


◯吉原委員 それでは、若干質問をさせていただきたいと思いますけれども、ここ数年、日本国内はもとよりでありますけれども、外国においても地震や風水害等、自然災害による多大な被害を受けることが多くなってまいりました。つい最近でも、七月、二十三区において震度五強、八月にも宮城で震度六弱、地震が続いたわけであります。
 ですから、防災訓練についてお伺いをいたしますけれども、昨年の二月は、東京都と二区二市であったと思いますけれども、一つは町田でやっていただいたわけでありますが、図上訓練を実施していただきました。それに引き続いて、ことしのつい最近、九月一日でありますけれども、防災訓練において東京都と町田市による合同の訓練を実施していただきました。平日でもあったし、大変暑い中ではあったわけでありますけれども、市民の皆さんが本当に積極的に取り組んでいる姿が印象的であったわけであります。
 私自身も参加はさせていただいたわけでありますけれども、個々の、個人の市民の皆さんやあるいは市民団体の皆さん、そしてまた、当然でありますけれども、行政との連携の重要さというものを改めて感じたわけであります。
 そこで、今回の防災訓練について、実施した参加規模など含めてお伺いできればと思います。


◯中村総合防災部長 今回の九月一日に行いました東京都と町田市の合同総合防災訓練でございますが、参加人員は町田市民などを含めまして二万六千人でございました。平日にもかかわらず非常に多くの方々の参加をいただいたというふうに思っております。
 また、今回の防災訓練につきまして、ねらいでございますけれども、テーマといたしましては、一人一人の連携をテーマといたしました。ねらいといたしましては、都県境を越える隣接自治体同士の相互支援、ターミナル駅周辺の滞留者対策や鉄道運行停止等の都市型災害の対応などでございます。これによりまして震災発生直後における自助共助体制の確立及び実践的な災害対応能力の向上を図ることを目的に実施してございます。
 さらに、町田市ではございませんが、昨年の新潟県中越地震、この地震を教訓といたしまして、山間部における孤立対策の訓練を奥多摩町で実施してございます。奥多摩町では自衛隊の舟艇と、それから警視庁、消防庁のヘリコプターによる救出、救助訓練を行ってございます。


◯吉原委員 今回の訓練では、当然のことでありますけれども、複数の自治体あるいは八都県市が参加して、広域的な連携を視野において実施していただいたわけでありますけれども、実際にどのような成果があったのか、お尋ねいたします。


◯中村総合防災部長 成果についてでございますが、まず、大地震が発生したときに多くの方々が帰宅困難になると予想されてございますので、この帰宅困難者対策について申し上げたいと思っております。
 JR町田駅では、地震発生後のターミナル駅周辺の滞留者等の整理を行い、帰宅ルートの安全性を確認後、相模原市方面に帰宅をさせております。成果といたしましては、町田市と相模原市との行政間の連携がございました。
 また、八都県市との関係でございますが、緊急支援物資輸送や医療搬送訓練等を実施してございます。成果といたしましては、被災者の発生した現地と都庁、それから、都庁と受け入れ先の神奈川県庁と実践的な通信訓練を実施し、搬送訓練をしたということでございます。
 訓練全体といたしまして、このように自治体が相互に連携した応急対策活動を実施したことで、自助共助体制の確立、それから実践的な災害対応能力の向上が図られたというふうに思っております。


◯吉原委員 さまざまな課題といいましょうか、項目について訓練を実施していただいたわけでありますけれども、その実施していただいた結果について、今後についての課題、そんなものがあったら教えてください。


◯中村総合防災部長 毎年度、訓練で明らかとなった課題につきましては、その次の訓練に生かして、実践的な災害対応能力を検証しているところでございます。また、先ほど申し上げましたが、実際に発生した災害を教訓として、新たな訓練も実施しております。
 今回の町田市との合同訓練でございますが、この中では都県境を越えた自治体間連携における訓練をいたしましたが、自治体間での相互の情報伝達手段の確立、それから、これまでの訓練では実施しなかった防災関係機関による現地での対策本部訓練の必要性などの課題が残っていると思っております。
 さらに、七月二十三日にございました千葉県北西部地震で明らかとなった都市型災害の対応についても、さらなる検証が必要であると考えております。こうした課題につきましては、来年度の訓練におきまして重点的に実施していきたいと考えています。
 今後とも区市町村、警察、消防、自衛隊、またライフライン等の防災機関との連携を密に訓練を行い、総合的な災害対応力の向上に努めていきたいと思っております。


◯吉原委員 当然のことながら、訓練ではありますけれども、決してお祭り事やイベントごとではないわけでありまして、そうした結果をきちっと評価をしなければならないし、また、その課題や問題点というものをしっかり見きわめていかなきゃならない、こういうふうに思っているわけでありますけれども、これまでも八都県合同の図上訓練あるいは実動訓練というものを何度となく実施してきているわけでありますけれども、そうした課題や問題点を、今回の町田との防災訓練に対してどのように生かしてこられたのか、お尋ねいたします。


◯中村総合防災部長 今までの訓練を踏まえまして、ことしの町田市との合同防災訓練を実施したわけでございますが、今回初めて多摩地域におけます都県境を越える隣接自治体間の相互支援というものを組んだわけでございます。これまでも八都県市での相互支援は行いましたが、隣接した自治体間での訓練というのは初めてでございます。
 それから、さらに、先ほど申し上げましたけれども、新潟県中越地震を教訓とした山間部の孤立訓練、それから緊急患者の搬送訓練につきましても、今まで行われなかった実践的な通信訓練をあわせて行ったというようなことでございます。
 今後ともこういう、先ほど申し上げました課題もまだ残っておりますので、そういう課題を生かしながら新しい訓練に取り組んでいきたいというふうに思っております。


◯吉原委員 たまたま町田というものは、何度か申し上げたこともあったかもしれませんけれども、都県境に接しているわけでございまして、これは町田だけではなくて、東京都内にあってもほかの二十三区にもそうしたところがあるわけでございますので、そうした他県との連携というものもきちっと取り組んでもらいたい。東京都が中心になってそれぞれの県に働きかけていただきたいなというふうに思っているところでございます。
 今まで町田市というのは、神奈川県の中にあっても相模原市やあるいは川崎、横浜というところに隣接しているところでもございまして、町田の場合については相模原と防災協定というものはきちっと結んでいただいているわけでありますけれども、まだまだ川崎あるいは横浜というところについては、町田市と隣接しているところではあるにもかかわらず、そうした防災協定というものがまだしっかりと結ばれていない、こういう現状があるわけでございまして、そういったことについて、当然のことながら川崎、横浜あるいは町田との中でそれぞれやっていただかなければならないわけでありますけれども、そうはいっても、八都県という枠組みの中のこともあるわけでございますので、東京都もその辺のところもちょっと気を使っていただきながら、神奈川の方にもしっかりと相談を持ちかけていただく。そして、町田の方に対してもそういったものをできるだけ早急にやっていただく、こういう指導があればなおありがたいなというふうに思っておりますので、東京都の方からもそうした各自治体に対して働きかけをぜひお願いをしたいと思います。
 続きまして、総務事務改革についてお尋ねをいたしますけれども、平成十五年に第二次都庁改革アクションプラン、こういったプランの中で、総務事務の集約化あるいはIT化だとか、委託化による事務処理センター等の業務の抜本的な見直しを行うものとしてこれまで検討されてきた、こういうふうに伺っているわけであります。
 既に民間企業では、これまでの厳しい経済状況の中にあって、とにかく生きていかなきゃならない、経営をしっかりやっていかなきゃならない、そのためにさまざまなその会社なりの発想や知恵というものを出してきたように思います。そしてまた、その中でそれぞれの会社、それぞれありますから、その部門の中でスリム化や合理化を積極的に進めて、経営努力を今日までそれぞれの企業の皆さんは進めてこられているわけでございますので、そうした意味でいえば、当然のことながら都庁においても、各局横断的にその管理事務を集約して効率化あるいはコストの削減をより一層図っていかなければならないというふうに思います。
 ようやく都庁の皆さんのご努力によって、意識改革というものがかなり進んできたようにもお見受けをさせていただいておりますし、そういった努力の積み重ねが総務事務の改革の実施計画というものを先ごろ策定されたわけだろうというふうに理解をしております。
 そこで、改めてで大変恐縮でございますけれども、総務事務改革についてのねらい、そして概要について、若干で結構ですからお尋ねいたします。


◯関行政改革推進室長 総務事務改革でございますけれども、都の厳しい財政状況や今後の大量退職を踏まえまして、限られた人材、経費などを有効活用するため、総務事務の効率化を図るものでございます。事務処理の流れを抜本的に改善し、システム、経費等を簡素化するとともに職員の意識改革を目指しております。
 具体的な概要でございますけれども、給与、旅費、文書などのいわゆる総務事務のうち、給与手当届け出、旅費、休暇等申請、給与減額免除申請、年末調整・住民税事務、共済事業団関係申請の六業務につきまして、タイムズ端末を利用し、電子申請を実現して集中処理を行う仕組みを構築するものでございます。


◯吉原委員 対象にされる事務の業務というものも幅広くあるんだろうと思いますけれども、今お話をいただいた中で、六業務のみを対象にしている、こういうお話をいただいたわけであります。今回、この六業務を対象とした理由は何なのか。そしてまた、今後どのように展開をしていくようにお考えなのか、お尋ねをいたします。


◯関行政改革推進室長 総務事務改革ではこれまでシステム開発を進めており、カードシステムなど既存システムとの連携により効果が見込め、日常的に業務量が多い旅費、休暇、給与手当の三業務、そして、季節変動が大きく、集中化により効率的な処理が可能となる年末調整、共済事業団関係申請の二業務、さらに休暇システムの稼働により申請書が省略できます給与減免申請を対象といたしました。
 これからの取り組みでございますけれども、総務事務の範囲は、先生ご指摘のように非常に幅広いということから、今後も財務会計システムなどとの連携の拡大、児童手当など申請業務への対象の拡大などを着実に進めてまいりたいと考えております。


◯吉原委員 これらの業務について、現在どのような事務処理を行っているのか、簡単で結構ですので、説明お願いします。


◯関行政改革推進室長 現在の標準的な業務の処理についてでございますけれども、旅費につきましては、職員が旅行命令簿に出張経路、金額を記載し、所属長から旅行命令を受けます。出張後、所属担当者が経路チェック、旅費を計算し、職員に現金で支払っております。
 休暇につきましては、職員が休暇等処理簿に記載し、申請し、所属長等の承認を受けております。
 給与手当につきましても、職員が届け出書に記載し、所属長に届け出ます。所属担当者は内容を確認し、認定を行い、給与電算に入力を依頼いたします。
 年末調整、共済事務は、各職員が申告書を記載し、所属担当者はその内容を確認後、関係書類を税務署及び各職員が居住する自治体及び関係機関に届け出、送付するということでございます。


◯吉原委員 東京のIT化状況、このことについては先ごろの、ことしの六月ですか、摂南大学の島田研究室が実施した調査、電子自治体の進展度、こういう調査だそうでありますけれども、東京都が都道府県別で総合ランキング一位、こういうことの調査結果が出たようであります。
 私たち、東京に住んでいる都民にとっても、あるいは職員の皆さんにとっても議会にとっても、全国でこうした努力を積み重ねてきたことが評価をされているということについては大変喜ばしいことだろう、こういうふうに思うわけでありますけれども、IT化についても推進計画というのはあったわけでございまして、電子調達だとか電子申請あるいは情報基盤整備というものがしっかりと構築されてきたのかなというふうに思うわけであります。このことも我が党の近藤議員を初め、多くの皆さんがぜひ進めるべきだ、こういってきたわけでありまして、その一つのあらわれでもあるのかなというふうに思っているわけであります。
 しかしながら、私自身としては、管理事務についてはまだまだ十分といえないんじゃないだろうか、今回の改革はほんの一部だろう、入り口だろう、こういうふうに思うわけでありますけれども、ITを活用した内部管理事務の効率化として、これからもしっかり注目をしていく、そんなつもりでいるところでもございます。
 そこで、先ほど説明がありました業務処理の流れが実際にどのように改善されて、効率化するのか、説明をお願いいたします。


◯関行政改革推進室長 この改革の結果、基本的には事務処理が軽減されるとともに、業務の迅速性、正確性が向上し、申請書等の書類が削減されるなど、ペーパーレス化が図られるということでございます。
 具体的に申し上げますと、旅費については職員がみずから入力し、最短、最安の経路が検索でき、金額も自動的に計算され、総務事務センターでチェック後、職員の口座に振り込まれます。休暇については、同様に処理手続が簡素化され、出勤簿も自動作成されます。
 そのほか、給与手当や年末調整、共済事務等の事務処理についても、認定も含めて総務事務センターで一括して集中処理するなどの効率化が図られるものでございます。


◯吉原委員 この改革には、内部努力としても大変大きな期待をしているわけでございますけれども、この進捗状況、今どうなっているのか、また、今後のそのほかのものについて、どういう予定になっているのか、お尋ねいたします。


◯関行政改革推進室長 現在、事務量の多い旅費、休暇、年末調整、共済事業団関係申請の四業務につきまして安定稼働を検証し、システム細部のさらなる改善を図るため、総務局で先行的に実施しているところでございます。
 今後でございますけれども、既に十七年九月より、休暇システムについては総務局以外の知事部局、行政委員会等で稼働しております。十八年六月からは残る五業務につきましても、知事部局等で全面的に展開していく予定でございます。
 今後も、さらに他の業務の効率化に向けて検討も続けてまいりたいと考えております。


◯吉原委員 いろいろこの改革を進めていく上で、さまざまな課題があるんだろうと思いますけれども、できるだけスピードアップをしていただく、このことも大切だろうと思いますので、どうぞよろしくお願いをしたいと思います。
 先ほど、集中化について若干説明がありました。業務を集中処理することについて、どのようにこれから行っていくのか、そして、そのメリットというものをどのように考えているのか、お尋ねいたします。


◯関行政改革推進室長 集中化を行います総務事務センターにつきましては、旅費のチェック、給与手当の認定、年末調整事務など、定型的業務や統一的に判断できる業務を一元的に集中処理する仕組みでございます。
 その運用に当たりましては、人材派遣会社社員の活用や民間委託など業務処理の外部化を図る予定でございまして、コスト削減、処理の迅速性、正確性の向上などのメリットがあると考えております。
 なお、外部化の手法につきましては、詳細を詰めた上で適切な方法を採用したいと考えております。


◯吉原委員 これまでも都として民間委託の拡大あるいは行政改革に取り組んできたわけでありますけれども、総務事務改革のような、今のような仕事のやり方そのものを変えていけば、できなかったものもできるようにする道が開けることにつながっていくんじゃないかというふうに思うわけでありますので、これまでの手作業で処理していた業務が効率的になるということだけではなくて、やっぱり職員お一人お一人の皆さんの意識改革というものにつながっていくんじゃないかというふうに思っておりますので、今後も引き続き積極的な展開ができるように、引き続きの努力をお願いしたいと思います。
 最後の問題にさせていただきたいと思いますけれども、テクノスーパーライナー、TSLでございます。現在、東京と小笠原父島間、約二十六時間要するわけでありますけれども、それを十時間程度短縮しよう、こういうことであろうかと思います。
 このテクノスーパーライナー、国策という面もあるんだろうと思いますけれども、平成十五年の八月にはこのライナーの起工式が行われました。また、十六年の十一月に進水式。約一年前だと思います。そして、この十一月にはいよいよ就航するんだ、こういうふうに世間の方々も十分思われていた方がいらっしゃったんだろうと思いますけれども、しかしながら、もう新聞報道でも五回ぐらいだったか六回だったか、ちょっとあいまいではありますけれども、複数回にわたって報道がなされてきました。その内容については、世界的な原油価格の急騰が背景にあって、なかなか経営的に厳しい、こういうことがいわれてきたわけであります。
 事業者であります、運航をしていただいている小笠原海運、年間二十億円を超える巨額の赤字が見込まれる、こういう試算をされたようでございまして、国と東京都の支援がない限り運航ができない、こういわれているわけであります。
 そしてまた、ことしの六月には、これは新聞報道ではありますけれども、船主とのリース契約をもう既に解除した、こういうふうに新聞には書いてありました。
 こんなことを考えると、東京-父島間のテクノスーパーライナー、こういうものは島民の皆さんにとっても、あるいはこれから世界遺産になろうとする、多分なっていくんだろうと思いますけれども、その日本にとっての観光資源といいますか、そういうことにとってもなかなか、今回のスーパーライナーの状況、今の現状というものは厳しいものがある、そういうふうに思っているわけでありますけれども、その運航が危惧されている、この事態に陥っている、こういうことだろうと思います。
 まず、そこでお伺いをいたしますけれども、TSL事業の現状は今どうなっているのか、お尋ねをいたします。


◯清宮多摩島しょ振興担当部長 TSLは国が海運技術の向上のために国策として開発したものでございます。都も小笠原諸島の振興に寄与することから導入の実現に協力し、本年の秋には就航予定でございました。
 TSLは高速力を出すために空気圧により浮上いたしまして、船体を推進させるものでございますが、そのために燃料の消費量が現在の「おがさわら丸」の約三倍と大きく、また波を乗り越える能力が在来の船に比べまして弱いという性格を持っているものでございます。
 このうち、特に燃料である軽油価格が、お話にもございましたが、平成十三年の導入決定時には一リットル二十五円というふうに考えてございましたが、ことしの春には四十六円、今日では五十円を超えるまでに急騰してございまして、今後も世界的な需要増から低下が期待できない状況でございます。したがいまして、民間の航路として採算がとれない状況になっているところでございます。
 こうしたことから、本年の春から、運航事業者に対する支援の方策につきまして、国と協議を行ってきたところでございます。


◯吉原委員 このTSL就航に向けて厳しいということについての支援策について、国と協議を今日まで続けてきた、こういうお話をいただいたわけでありますけれども、何が一体課題であって、協議が今一体どうなっているのか、その内容について伺います。


◯清宮多摩島しょ振興担当部長 TSLの就航についての協議課題は、国や都の公的助成と運航事業者の経営努力、それを組み合わせ、どのように航路の採算を確保することができるかということでございました。
 本年六月には、国に抜本的な支援策を強く要望もし、その後、国からの提案を受けまして繰り返し協議を続けてきたところでございます。
 協議の中ではございますが、まず夏場にはTSLを、冬場には「おがさわら丸」をという二隻のコンビ運航とした上で、収支の見込みの前提につきましても、国は旅客数が現在の二倍以上の九万人に増加すると見込むとともに、軽油価格の将来の下落を想定するなど、不確定な要素の認識に都と国との間で大きな隔たりがあったところでございます。
 また、旅客運賃につきましても、国は一律七千五百円のアップ、これは現在、大人の二等運賃二万二千五百円でございますが、三万円になるものとなりますが、これを提案してもございまして、生活航路であります小笠原航路の性格から見て難しいと考えてございます。
 こうしたことからTSLの収支見込みも国と都の間で隔たりが生じるなど、支援の方策につきまして協議が難航してまいりました。


◯吉原委員 旅客数の見通しの問題あるいは昨今、最近特にでありますけれども、軽油価格の問題もあるということでございますけれども、将来的にさまざまなことを一度に、計画段階で遠い将来のことを見きわめるというものはなかなか難しい、このことも理解できないわけではありませんけれども、しかしながら、そんなに年数がたった中での見通しでは決してないんではないかなというふうに思うわけでございまして、ここ三、四年、四、五年ぐらい、せいぜいの話だろう、そんなことを思うわけでありますけれども、東京都は収支についてどう見込んでいるのか伺います。


◯清宮多摩島しょ振興担当部長 導入初年度につきましての見込みでございますが、旅客数がTSLによる誘発効果一五%と見込みまして、直近では現在、実績の往復四万三千人の旅客数でございますので、五万人に増加するというふうに想定いたしました。
 また、旅客運賃につきましては、現行を据え置きまして、軽油価格一リットル当たり四十六円という前提のもとで運航収支を試算いたしましたところ、年間二十億円を超える赤字になるものと考えてございます。


◯吉原委員 年間二十億、大変大きな金額だといわざるを得ないわけでありますけれども、そうした状況がある中、東京都はこのTSLの就航についてどう考えているのか伺います。


◯清宮多摩島しょ振興担当部長 都といたしましては、ご説明申し上げましたように、見込まれる運航収支の赤字が大きく、また、それが年々継続するということについて、支援の限度を超えるものと考えているところでございます。
 また、このような運航収支は、小笠原航路の運航そのものが危ういものとなるというふうにも考えてございます。都としましては、小笠原航路の長期安定的な運航を確保するということが最重要と考えているところでございまして、こうした状況のもとではTSLの導入は非常に困難と判断しているところでございます。


◯吉原委員 今後、導入は非常に困難、こういうお話をいただいたわけでありますけれども、つい先ごろ、国に対する予算の要望の中にも、何とかという幾つかの項目がありました。東京都としてもその要望を国にも上げているわけでございますけれども、お金のことを考えると、余りにも高額過ぎてやむを得ないのかな、そんな思いをするわけでありますけれども、しかしながら、船も就航直前、こういうところに差しかかっているわけでありまして、きっと船ももう完成されているんだろうと思います。
 こうしたことを考えると、船主の問題あるいは運航事業者の問題、そこにかかわる国のあるいは東京都の問題、さまざまなそれぞれの立場の中の問題がかなり大きな問題ではないかなというふうに思うわけであります。
 お聞きしますと、船の建造そのものには東京都は直接かかわっていない、こういうお話をお聞きしているわけでありますけれども、しかしながら、これまで小笠原海運が東京と父島間のその大きな役割を果たしてきていただいたわけでございますので、そういったことを考えると、航路への導入についてかかわってきた東京都の責任というものも、これからも考えていかなきゃならないのではないかなというふうに思っているところでもございます。
 それにも増して、また小笠原にお住まいになっている村民の皆さんにとっては、かつては空港問題もあったわけであります。空港問題についてはまだまだ、全く断念をした、こういうところまでは結論は出ていないということもお聞きをしているわけでありますけれども、しかしながら、二十六時間かかっているその「おがさわら丸」に乗っている時間的なことを考えると、やっぱりもう少し短時間で小笠原諸島に行ける。先ほど申し上げましたように、世界遺産にこれからなっていくだろうと思われる観光の資源でもありますから、そんなことを考えると、東京都の小笠原でありますので、東京都としてもそういったことを総合的に考えて、しっかりとした計画をつくっていくべきだろうというふうに思うわけであります。
 このことだけではなくて、やっぱり東京都も、これからさまざまな中で計画をする、事業を進めていく、特に物をつくっていくということについては、きょう物の計画をして進めていっても、あるいは七年たったら、八年たったら、十年後のことを計画していっても、社会状況の変化というのは今大変大きいわけでございますので、そういった社会状況の変化というものをしっかりと見きわめていった中で計画をしっかり詰めていく。そして、途中でなかなか見通しが立たない、こういったときについては断念をするという勇気を東京都自身もやっぱりいつも持っているべきだろうな、そのことが私たち都民にとっての都民サービスに最終的にはつながっていくことになるんだろうなというふうに思っているわけでございますので、これからまだまだ課題を解決しなければならない問題も東京都自身にもあるんだろうと思いますから、ぜひそのことを明確にした上で、今後、適切な対応を図っていっていただきたいなという要望を申し上げて、終わります。