2007年10月24日水曜日

【委員会】平成18年10月24日 平成18年度各会計決算特別委員会第2分科会

2007.10.24 : 平成18年度各会計決算特別委員会第2分科会


◯吉原委員 それでは、生活文化局の平成十八年度予算は約一千四百九十億円であったと思います。そのうちに、私学に関する予算は約一千二百七十三億円と、局の約八五%を占めておりました。そして、その予算執行率は九八・九%、高い執行ができたのではないかというふうに感じております。
 局としても、当初の計画に基づいて、私学の向上、発展に尽力をされたことについては、大変評価しているところでもあります。
 しかしながら、個々の課題はまだまだあるわけでございまして、きょうは、その一つでもあります私立学校の校舎の耐震化について若干お尋ねをしたいと思います。
 ことしの七月にも中越沖で大規模な地震がありました。これまでも繰り返されてきていることでありますけれども、日本の国土は地震に対する備えが不可欠であることを改めて強く認識させられたところでもあります。
 たとえ地震が起きた場合でも、被害を最小に食いとめるためには、学校の校舎が十分な耐震性を持つことがしっかりと担保されていなければならないというふうに思います。そして、このことは、公立であっても、あるいは私立であっても、変わるものではないわけでございますので、これまでにも都は、耐震化補助を平成十五年から実施していますけれども、十八年までの約四年間、トータルでどのぐらいの補助を実施して、その間、私立学校の耐震化率はどの程度上昇したのか、伺います。


◯小濱私学部長 平成十五年度から平成十八年までの耐震化に係る補助は、私立学校安全対策促進事業費補助事業として行っておりまして、延べ百六十六校に対しまして、約二十二億七千二百万円を補助したところでございます。
 また、耐震化率の推移でございますけれども、平成十四年度末の耐震化率は、幼稚園四八・一%、小学校六二・九%、中学校六三・六%、高等学校五五・三%で、全体で五二・九%でしたが、平成十九年四月一日の時点では、お手元資料の8、私立学校の耐震化の状況に記載してございますように、幼稚園五九・二%、小学校七六・八%、中学校八二・三%、高等学校七〇・六%で、全体で六六・五%と、一〇ポイント以上上昇しております。


◯吉原委員 耐震化率が着実に上昇している、このことは、相応の補助制度を東京都が手当てしてきた、そのことによって耐震化推進に対する強い姿勢を示したことだというふうに思いますし、これにこたえて、かなりの私立学校が耐震補強工事を実施してきたことが貢献していることだろうなというふうに思います。
 ただ、いただいた資料によりますと、幼稚園の耐震化率が、小中高に比べて大変低いんではないかなと思うわけでありますけれども、具体的にはどのような幼稚園で耐震化率が低いのか、またその理由はどんなものなのか、お尋ねいたします。


◯小濱私学部長 私立幼稚園では、小中高に比べて木造の建物が多く、それらの耐震化がおくれております。また、幼稚園の中でも、学校法人以外の個人等が設置している幼稚園が、耐震化が低い状況にございます。
 私どもといたしましては、これらの園の耐震化が低い主な原因につきまして、耐震化のために一時的に多額の資金を用意することが困難であること、また、耐震化を検討するための時間や法規的、技術的な知識を十分に持つことができないことが原因と認識しております。


◯吉原委員 耐震化の進まない幼稚園においては、資金面の問題が大きい、そして技術的な知識が不足している、そういうことのようであります。そういうふうに思うわけでありますけれども、それでは、それらの私立幼稚園の耐震化を進めるために、東京都としてはどのような対策を講じてきたのか、伺います。


◯小濱私学部長 個人立の幼稚園につきましては、個人財産である建物への補助に当たりますため、従来は学校法人立のみを補助対象としておりましたが、平成十九年度からは、個人立等の幼稚園も補助対象としたところでございます。
 また、東京都私学財団におきまして、平成十九年度から一級建築士による建築相談事業を開始いたしまして、耐震診断、耐震改修等に関する専門的な情報、知識の提供を実施しているところでございます。既に幾つかの園から相談を受けておるところでございます。


◯吉原委員 十八年度の決算でありますけれども、十九年度には、そうした空白になった部分について少し努力されて、前向きに、積極的になってきた、こんなことを感じられるわけであります。
 ところで、平成十八年度の私立学校安全対策促進補助の決算を見ると、当初予算七億円に対しまして、執行額が約五億五千百万円となっています。もう少し補助金を利用してもらう余地があったように思いますけれども、この補助制度を知らないために耐震化の検討がおくれてしまっている学校があったら、それはまた残念なことでありますので、学校側への周知は十分に行われてきたのかどうなのか、伺います。


◯小濱私学部長 全学校が参加する経常費補助の説明会におきまして、耐震化補助についての説明会を実施したところでございます。また、東京都私学財団において、学校関係者や建築の専門家から成る耐震化促進検討会を設置いたしまして、さまざまな検討を行い、校舎の耐震化について必要な情報をわかりやすくまとめたリーフレットを作成いたしまして、都内の私立学校に配布するなど、意識啓発、情報提供を実施しております。


◯吉原委員 全学校に対して、耐震化補助についての説明あるいはリーフレットをつくって配布する、そうしたさまざまな機会をとらえて意識啓発や情報提供をされてきた、こういうことでございますから、多分、周知はしっかりと都としてはしてきたんだろうなというふうに思います。しかしながら、そうした努力をされてもなお、この補助制度を利用されることなく耐震化を実施できない学校があるとすると、その理由は何なんでしょうか。


◯小濱私学部長 ただいまの質問に対するお答えでございますけれども、今年度、耐震化を進める上での問題点などを把握するため、全私立学校を対象に耐震化の実態調査を行いました。その中で、耐震化の取り組みを実施していない学校にその理由を尋ねましたところ、耐震化を実施するための資金が不足していること、また、耐震化のためには学校としては建てかえが望ましいが、建てかえが補助対象になっていないことを理由にする回答が多くございました。


◯吉原委員 先ほど確認しましたけれども、現時点での私立学校の耐震化率は全体で六六・五%にとまっている。また、さきに発表された東京都耐震改修促進計画では、私立学校、病院、百貨店等の民間特定建築物の耐震化率を、平成二十七年度までに九〇%まで向上させることを目標としております。
 しかし、当然のことながら、子どもの安全・安心のためには、最終的には学校校舎の耐震化率を一〇〇%にしなければならないというふうに思うわけでありますけれども、東京都としては、当面、どの程度まで耐震化率を向上させるおつもりなのか、お尋ねいたします。


◯小濱私学部長 委員おっしゃるとおり、東京都耐震改修促進計画では、私立学校を含む民間特定建築物の耐震化率を、平成二十七年度までに九〇%まで向上させることを目標としております。また、「十年後の東京」におきましては、特に小中学校につきまして、平成二十七年度一〇〇%耐震化を目標としたところでございます。
 しかしながら、委員ご指摘のとおり、私ども私立学校を所管する私学部といたしましては、幼稚園、高等学校なども含めまして、最終的には耐震化率は一〇〇%が望ましいと考えております。


◯吉原委員 耐震化率をさらに向上させるためには、耐震化を実施できないでいる学校の理由をしっかりと把握して、有効な対策を実施することが大切だというふうに思います。
 これまでのお尋ねで、幾つかの課題が見えてきたように思いますけれども、一つには、私立学校全般では、補助を行っているにもかかわらず、依然として資金不足が理由に挙げられている。また二つ目には、幼稚園についていえば、木造の建築物が補助対象となっていないことによって耐震化が進んでいないことが挙げられているというふうに思うわけであります。
 そういった問題の解決には、国がやらなければ、都がしっかりと独自にやっていく、そういう姿勢も大切だと思いますし、都がしっかりやっていくという意味では、補助率の改善もすることが、今後、必要だろうというふうにも思いますし、幼稚園はまだまだ木造の建物が多い、こういうふうなお話も先ほどございました。木造の建物も補助対象とすることが大切ではないかというふうに思います。
 校舎の耐震化は子どもたちの生命にかかわる重要なことですので、補助制度、そしてまた学校が必要とする支援をさらに充実させていただきたいと思いますけれども、最後に局長の見解を伺って、質問を終わります。