2007年12月14日金曜日

【委員会】平成19年12月14日 平成19年文教委員会

2007.12.14 : 平成19年文教委員会


◯吉原委員 それでは、報告事項でございます東京都特別支援教育推進計画の第二次実施計画について、若干お伺いをいたしたいと思います。
 改めていうまでもありませんけれども、東京都特別支援教育推進計画は、新たな対象となった知的なおくれのない発達障害を含む障害のある幼児、児童生徒一人一人の能力を最大限に伸長するために、乳幼児期から学校卒業後までを見通した多様な教育を展開し、社会的自立を図ることのできる力や地域の一員として生きていける力を培い、共生社会の実現に寄与することを基本理念としているわけであります。
 この基本的な理念のもとに、平成十六年からスタートをいたしました十年間の長期計画、そして平成十六年から今年度まで続行中でありますけれども、第一次実施計画の取り組みや成果が今まであったんだろうと思いますけれども、それを踏まえた上で、今回の十一月に公表されました第二次実施計画が策定されたものと承知をしているところでもございます。
 今後、第二次実施計画の取り組みをどのように展開していかれるのか、基本的な考えをお伺いいたしたいと思います。


◯荒屋特別支援教育推進担当部長 第一次実施計画では、知的障害が軽い生徒を対象とした特別支援学校などの新たなタイプの学校の設置や小中学校における校内委員会の設置、特別支援教育コーディネーターの指名など、特別支援教育にかかわる校内支援体制整備のモデル授業などに取り組んでまいりました。
 第一次実施計画策定後、国においては、知的なおくれのない発達障害を含む障害児や障害者を支援するため、発達障害者支援法や障害者自立支援法が施行されました。また、一部改正された学校教育法が本年四月に施行され、我が国の特別支援教育の制度がスタートいたしました。
 さらに、都においては「十年後の東京」を公表し、その中で、新たに三万人以上の障害者雇用を創出することを明示いたしました。
 第二次実施計画は、こうした第一次実施計画に基づく取り組みの成果と課題及び国の法改正の動向や都の取り組みを踏まえ、都における特別支援教育を充実、発展させるため、平成二十年度から二十二年度までの三カ年の施策の実施計画を定めたものでございます。


◯吉原委員 今ご答弁をいただきましたけれども、ことしの四月に施行されました改正学校教育法、この中には複数の障害種別に対応した教育を行うことのできる特別支援学校を創設すること、また、特別支援学校は、地域の特別支援教育のセンター的役割を担うこと、幼、小、中、高、そして中等教育学校においても、特別な支援を必要とする幼児、児童生徒に対して特別支援教育を行う、こういうことが明確にされているわけであります。
 そうした中にあって、今回のこの二次の実施計画では、法改正を踏まえて政策を展開する、こういうことになるんだろうと思いますけれども、この計画の特色は一体どういうところにあるのか、お尋ねをいたします。


◯荒屋特別支援教育推進担当部長 第二次実施計画の大きな特色は、特別支援学校や小中学校に在籍する知的なおくれのない発達障害を含む障害のある児童生徒に加え、幼稚園や高等学校等に在籍する特別な支援を必要とする幼児、生徒に対しても、適切な指導及び必要な支援を行うことを明確に位置づけるとともに、乳幼児期から学校卒業後までを見通した一貫した支援システムを構築することを示したことでございます。
 個別の事業としては、知的障害が軽い生徒を対象とした高等部職業学科を持つ特別支援学校を引き続き設置するとともに、改正学校教育法により規定された特別支援学校制度の趣旨を踏まえ、複数の障害教育部門を持つ特別支援学校を設置いたします。
 さらに、幼稚園や高等学校等も加えた特別支援教育の充実、保健、医療、福祉、労働等の関係機関と連携した早期支援や就学支援、学習支援、就労支援などに取り組んでまいります。


◯吉原委員 ただいまご答弁いただきましたように、さまざまな事業に取り組む今回の二次の実施計画であります。そうした取り組みを実行していくためには、支援を必要としている幼児あるいは児童や生徒、また保護者、学校関係のみならず、広く都民に対してもご理解をいただけるような都教委の努力がますます必要になってくるんではないかなというふうに思います。
 今回のこの二次の実施計画が公表されてまだ間もないわけでありますけれども、関係者や都民に対して、その内容をどのように周知しているのか、またこれからどのような形で周知をしていかれるのか、お伺いをいたします。


◯荒屋特別支援教育推進担当部長 十一月の第二次実施計画公表後、区市等の教育長会や学務課長会、指導室課長会、幼稚園園長会や小中学校及び高等学校並びに特別支援学校の校長会、小中学校や特別支援学校のPTA連合会、知的障害者育成会などの障害者関係団体などに対して、順次説明会を実施しておるところでございます。二月には都民向けの説明会を区部と多摩地区において実施することを予定しております。また、「広報東京都」にも掲載依頼をしているところでございます。
 今後、企業等に対しても、積極的に周知を図り、障害のある生徒の就労等に対する理解を広げてまいります。


◯吉原委員 この第二次の実施計画には、乳幼児期の早期支援から学校卒業後の就労支援まで、教育であるとか、保健、医療、福祉、労働など、関係する機関が連携して一貫した支援を行おうとする都独自の考え方が示されているんだろうと思います。そうした考えが、都民の期待は大きいものがあるんだろうと思うわけであります。
 そこで最後に、教育長から、都における特別支援教育の推進に向けた決意をお聞かせ願いたいと思います。


◯中村教育長 ご案内のとおり、ことしは学校教育法が改正になりまして、特別教育元年というふうにもいわれております。我々、障害があるなしにかかわらず、個人の人格、個性を尊重していかなければならない、そのための仕組みをつくっていかなければならないなというふうに考えております。
 第二次実施計画で、今ご指摘のように、私どもは、対象者を学校だけということではなくて、学校就学前から卒業後までを見据えて、子どもたちに何とか希望を持って生きていただきたい、それから施策対象として、教育庁だけではなくて、広く東京都全体の各局を通じてこれを実施していきたい、こんなふうな計画をつくったつもりでございます。
 今後とも、都民の期待あるいは保護者のご希望にこたえまして、障害のある幼児、児童生徒、この方々の夢をはぐくみ、その夢を実現するために、国に先駆けて全国を先導できるような施策を確実に実施してまいります。


◯吉原委員 今、教育長の並々ならぬ決意をいただいたところでもあります。加えて、きのう十二月の十三日には、障害者教育の学校の名称の変更の方針も出された、こういうことをお聞きしているわけでございまして、その決定については、また来年度の四月からきちっとした形でスタートできるように、ぜひ私自身もしてほしいと思いますし、関係する保護者の皆さんや、あるいはそれぞれの関係の皆さんも、その名称がまた新たな形になって進んでいくということについては、多分大きな期待を寄せていただけるんではないかなというふうに思っているところでもございます。
 とにかく、今この二次の計画について、基本的な考え方あるいは特色だとか、どういう形で周知をしていっていただけるのかということをお尋ねさせていただきましたけれども、当然のことながら、障害者の方々が社会に適応して自立するためのさまざまな支援や取り組みを着実に実行していかなければならないわけでございまして、そんな観点から申し上げると、教育長からも今お話しいただきましたけれども、私自身もやっぱり、生徒や児童と直接かかわりを持っている教員の存在というものは極めて大きいわけでございまして、今までにもお話も出ているのかもしれませんけれども、教員の資質だとか、専門的な知識がこれからますます要求されてくる状況になってくるんだろうと思います。
 引き続き、都教委としても、そうした教員の育成にも最大限の努力をお願い申し上げまして、質問を終わります。