2010年3月18日木曜日

【委員会】平成22年3月18日  平成22年_総務委員会


【委員会】平成22年3月18日  平成22年_総務委員会

2010.03.18 平成22年総務委員会 本文

◯吉原委員 それでは、私の方からも、このたびの東京都青少年健全育成条例の改正案について若干お尋ねをさせていただきたいと思います。
  今回、この条例の改正案に当たりまして、私のところにも、もう委員の皆様のところも全員そうだと思いますけれども、本当に、全国から多くのメール、あるいは手紙やはがきもたくさんいただきました。
  その一つ一つを見させていただくにつけ、さまざまなことが心配されている、あるいは、もう少し条例のことも理解をしていただいた上でメールや手紙もいただきたいなというような部分もたくさんあったわけであります。
  しかしながら、こうして条例を改正するに当たって、本当に多くの皆さんにそういった意識を持っていただく、このことは私は決して否定するものでもありませんし、やっぱりそのことが、私たちのこの東京にあって、民主主義的な、あるいは都民の福祉の向上にもつながるし、健全な東京都の建設にもつながっていくんだろうと、そういう意味ではまあまあよしとすべきかなというような思いをしております。
  もともと、もうこの条例は、青少年の環境の整備を助長するとともに青少年の福祉を阻害するおそれのある行為を防止して、青少年の健全な育成を図ることを目的としている、こういった目的を持って昭和三十九年に制定されたものだというふうに理解をしているところでもございます。
  昭和三十九年といえば、私もまだ小学生でありました。この委員の皆さんでも、生まれていない方も複数、多分いらっしゃると思います。そういった中では、日本という国も、もちろん東京も大空襲がかつてあったわけでございまして、あの敗戦のときから現在の今日に至るまでの──世界では、日本はよく頑張った、短い期間の中で経済成長を遂げてきた、こういわれる日本に成長してきたわけであります。
  昭和三十九年といえば、結果はよくはありませんでしたけれども、東京オリンピックがありました──今回は、東京は、日本は残念でありましたけれども、三十九年というのはそういった、大変、節目の年であったなと。まして日本や東京にとっても、あの厳しい時代から何とかいい国をつくろう、近代的な経済的に強い国をつくろうと、そういって、かつての先人たちが、やっぱりそのためには子どもたちもしっかりとした教育の中で、あるいはルールの中で育っていくことが大切だ、そういわれてきて、この条例ができたんではないかな、私はそんな思いをしたところであります。この東京においても、やっぱりその時代その時代の青少年をめぐるさまざまな問題の解決に、私は、一定の大きな役割は果たしてきたというふうに思っているところでもございます。
  今回の条例改正に当たりまして、大きく分けて二つの項目があります。一つ目は、インターネット利用環境等の整備について。もう一つが、児童ポルノ及び青少年をみだりに性の対象として扱う図書類等について、こういうことでございます。
  まず、二つ目の項目の中にもあります不健全図書指定の制度、仕組みについては、先ほどお話をさせていただきましたけれども、昭和三十九年に条例が成立した時点からあったわけでございまして、今日までこの条例も計五回の改正がありました。しかしながら、その内容については今日までほとんど変わっていないわけであります。
  子どもにとって有害な図書を子どもたちの目に触れさせないようにするものですけれども、条例制定当時は、いわゆる卑わいな図書類には写真も多く入っていたようにお聞きをしております。
  ところがその後、そういった写真中心の本は、出版社の皆さんあるいは発行所、発行をされた皆さんだと思いますけれども、自主規制などによって子どもたちの目に触れることはなくなってきた。そして現在では、不健全図書として指定されるものはほとんどが漫画だそうであります。
  またその内容も、卑わいなものだけではなくて、残虐なものや、あるいは自殺や犯罪を誘発させるようなものも入ってくるようになったわけであります。こういったものはいずれも、子どもが見る必要がないんではないか、私自身もそう思っているわけでございまして、本来、大人が常識的な行動をとっていれば、こうしたものを条例で規制しなくとも、子どもが見ることはないんではないかなというふうに思います。
  ただ、残念ながら現実には、いろいろな口実をおつけになったり、あるいは子どもに見せなくてもよいものを売りつける大人の人たちもいないわけではありません。そういった状況の中にあって規制せざるを得なくなるわけでございまして、それを、子どもの選択だとかあるいは判断だとか子どものせいにする、このことは大人の責任としていかがなものなのかなというふうに思います。
  同様の条例も、長野県ただ一県を除いてほかのところは全部、東京はもちろんでありますけれども、道府県も、もう制定をされているわけでございまして、東京は民主主義の基本はしっかり守っている、そういってもよろしいんじゃないかなというふうに思います。
  なぜかというと、規制の対象を条文でできる限り明確にしているというふうに私も理解をしておりますし、その手続も、先ほど来いろいろ議論もあったわけでありますけれども、第三者の意見等を事前に聞いて、さらに発行所なんかも含めて、事前規制ではなくて、出版された後に規制をかける事後規制ということであります。さらには、まず業界団体の自主的な取り組みを促した上で、そこから漏れた著しく悪質なものを不健全図書に指定するようにしているわけであります。
  また、そうした漫画やアニメのうち、子どもを強姦してしまう、あるいは近親相姦をしているというようなものなどを、積極的に、これはいいものだと、こんなような感じを抱かせるような、また受けとめ方をさせるようなものも、これまで著しく残虐なものとか自殺や犯罪を誘発するようなものにしてきたのと同じように、不健全図書に追加してしまおうということだと私は理解をしております。
  したがいまして、ちまたでいわれております、あるいはメールや手紙や先ほどお話ししたはがきも含めていろんなことをいわれているわけでありますけれども、多くの皆さんがいわれているような、裸の入った漫画あるいはアニメをすべて規制してやろうというような意識はないんじゃないか、私はあの条文案も見て、そんなことを感じているわけであります。
  当然、委員の皆さんもこの条例案を審議するに当たりまして、さまざまな資料というものもごらんになったというふうに思っているわけでありますけれども、だれだってああいうものを見たら、子どもには見せたくない、できるだけそういうものは、権利はあるけれども子どもたちに見せるような場所に置いていいのか、本来はそういうことを皆さん本当に感じておられるんじゃないでしょうか、というふうに私は思っているわけでありますけれども、こういった社会の常識が当然求めているものを、私は、規定したものにすぎないというふうに思っています。こうした漫画、アニメを子どもが自由に見ることができる、このことこそ問題だと思うわけでありまして、そういう思いを持つのは、まさに普通の感覚、常識だと、こういうふうに思っているわけであります。
  こうした、今までお話ししたようなことを放置してしまうということが続くということになりますと、行政はもちろんでありますし我々議会もそうでありますけれども、こうした漫画やアニメにかかわる作家の皆さんやあるいは出版、発行所、そういった皆さんも、やっぱり社会から大きな批判を受ける、こういうことは、私は間違いないなというふうに思います。
  現にこの間も、数日前に、公立小学校のPTAの皆さんや、あるいは私立のお母さんやお父さん、そういった父母の会の皆さんもお越しをいただきました。多分皆さんのところも、各会派、回られて、その皆さんの主張もお聞きになったんだろうというふうに思うわけでありますけれども、私自身は、ああいったPTAの皆さんや、実質自分が子どもさんを抱えているお父さんやお母さんの話を聞くと、ごくごく自然だなというふうな思いをせざるを得ません。
  だから、メールや手紙やはがき、そういったところにさまざまなことを書いていただいておりますけれども、本当にそうなのかということを、どこでどういう人たちがどういう形で確認をして、そういう文章なり発言をしてきたのかなと、本当に疑問に思っている一人であります。
  こうした今回の条例の仕組みが、逆に出版団体や作家の皆さんの存在を守って、今日の漫画やアニメの世界が発展するような隆盛を裏で支えてきたんではないかなというふうに思うわけであります。それは、やっぱりアニメも漫画も、今や全世界では、日本の漫画はすごい、アニメはすごい、こういった高い評価をいただいているわけでございまして、そういった意味では、作家の皆さんや出版社の皆さんも一定の意識を持って今日まで対応されてきている、そういうふうに私も、その部分は理解しているわけであります。
  しかし、今回の改正について、表現の自由を侵害する、こういう根強い反対もあるわけでございまして、人によっては、条例そのものが憲法違反だ、こういわれる方も少ないわけではありません。
  ただ、先ほどもお話ししましたように、基本的な規制の仕組みあるいは手続は従来と変わっていないわけでございまして、あえていわせていただくと、この条例の不健全図書指定制度によって表現や創作の自由を奪われた作家や、出版の自由を制限された出版社は、本当に今日まであったんでしょうか。多分そういう声は、そうないんではないかなと理解します、私、個人的には。そういうふうに聞いているわけでございます。
  この条例で定める不健全図書指定制度は何を目的としているのか、まず先にお尋ねをいたします。
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◯浅川参事 本制度の目的でございますが、青少年の健全な成長を阻害するおそれがある図書類を不健全図書類として指定することによりまして、これらの図書類を青少年が閲覧する機会を制限することにございます。
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◯吉原委員 この条例の不健全図書指定制度の仕組み、そして指定されるまでの事務の流れを、自主規制も含めてわかりやすく説明していただけますか。
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◯浅川参事 都は、表現の自由、出版の自由との兼ね合いから、青少年の健全な育成を阻害するおそれがあると思われる図書類を青少年の目に触れないようにするための取り組みにつきましては、図書類発行業者や、その属する自主規制団体による自主的な取り組みを最大限尊重するというスタンスをとってきてございます。
  この自主的な取り組みと不健全図書指定制度によりまして、販売の現場におきましては、青少年への閲覧、販売の制限や区分陳列が適切になされるなどの成果をおさめております。
  東京都の不健全図書指定制度は、一つ一つの図書類を審議して知事が指定する個別指定方式を採用してございます。
  知事は、青少年の健全な育成を阻害するおそれのある図書類、これは書籍、雑誌、図画、写真、ビデオ、DVDにつきましてはゲームソフトなどでございますが、これを不健全図書類として指定することができまして、その指定基準は、著しく性的感情を刺激するもの、甚だしく残虐性を助長するもの、著しく自殺もしくは犯罪を誘発するもののうち、施行規則に該当するものとなってございます。
  不健全図書指定の流れにつきましては、まず都が、青少年が自由に立ち入ることができ、かつ何の制限もなく図書類を手に取って閲覧することができる一般書店やコンビニエンスストア等で指定基準に該当すると思われる図書類を購入し、指定すべき図書類の選別を行います。そして、選別した図書類につきまして、自主規制団体、これは出版倫理協議会とか首都圏新聞販売懇談会、日本フランチャイズチェーン協会などでございますが、そうした自主規制団体から意見を聴取しその意見を踏まえ、業界関係者、青少年の保護者、学識経験者などで構成される青少年健全育成審議会に知事が諮問を行い、審議会の答申を受けて、知事が不健全図書として指定し、告示することとなります。
  指定の効力といたしましては、青少年への販売、頒布、貸し付けの禁止、陳列する際の包装、これはビニール包装とか十字ひもかけでございます。あと、区分陳列の義務が生じることとなります。
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◯吉原委員 だからこそ、青少年の目に触れないような、そういった措置の意義というものを多くの皆さんが理解していたからこそ、この制度、条例というものが今日まで続いてきたんじゃないでしょうか。
  それでは、不健全図書の指定の現状についてお伺いをしたいと思います。
  年間、どのぐらい不健全図書に指定されているのか。それは具体的にいうとどんなような図書があるのかも、あわせてお願いいたします。
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◯浅川参事 不健全図書類の指定状況につきましては、平成十八年度は二十九冊、平成十九年度は四十冊、平成二十年度は三十六冊、平成二十一年度は三十二冊の図書類を指定しており、その年によって違いがあるものの、おおむね三十冊から四十冊の図書類を指定してございます。
  平成十八年度からの四年間で合計百三十七冊の図書類を不健全図書として指定しておりますが、そのうち、百十九冊が漫画となっております。
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◯吉原委員 今ご答弁いただきましたように、これまでの四年間で百三十七冊の図書類を指定してきた。そのうち、漫画が何と百十九冊だと、こういうお話でございます。
  今のお話、当然のことながらいうまでもありませんけれども、漫画は既に不健全図書指定の対象となっているわけでございまして、漫画が今回初めてこのような不健全図書の指定の対象になったかのようにいわれている人たちもいらっしゃるようでありますけれども、これまでの条例についても理解していただいていなかったというような方が、こういわれてきたのかなというふうに思わざるを得ない部分があります。
  このことが何といっても、漫画も、今回初めてではなくて、今まで既にその指定の対象となっているということが、まさに新たな改正案にとっても重要なことでございます。そうした理解の上で、今回の改正は、これまでの対象に、非実在青少年、こういうふうに規定されるものを新たに加えるものと理解をしているわけでありますけども、この非実在青少年とはどのようなものなのか、そしてなぜ加えるのか説明してください。先ほど若干ありましたけれども改めてお願いしたいと思います。
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◯浅川参事 第七条の二号に新たな概念として定義された非実在青少年とは、十八歳未満と表現されていると認識されるものであり、年齢または服装、所持品、学年、背景など、人の年齢を想起させる事項の表示またはこれらの事項の音声による描写から、明らかに十八歳未満として描写されているものに明確に限定をして定めております。
  今回、この非実在青少年を相手とする、または非実在青少年による性交または性交類似行為をみだりに肯定的に描写したものを不健全図書類の対象に追加した理由は、これらの漫画等を目にした青少年が、このような性交または性交類似行為を、それが当たり前のことであり、皆がこのような行為をしているんだという、性に対する誤った認識を持つことによりまして、性に対する健全な判断能力の形成を阻害されるおそれがあるということを理由とするものでございます。
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◯吉原委員 数日前に都庁で、漫画家の皆さんがお越しいただいて記者会見をされたそうであります。
  新聞に載っておりましたからいいと思いますけれど、里中さんや、ちばてつやさんや、あるいは永井豪さん初め、ちょっと人数は、我々のところにはお越しいただけなかったものですからどういう人たちが来たのかよくわかりませんけれども、とにかく記者会見をされたようであります。
  そのときに、永井豪さんはこんなことをいわれていたようであります。
  これは新聞報道でございますので、多分間違いはないなと思いますけれども、四十年前にこんな条例があったら、「ハレンチ学園」という作品も世に出せなかっただろうと話していたそうであります。
  四十年前でございますので、昭和四十五年ごろでしょうから、もう既にこの条例はあったんだろうと思います。
  きょう、大方の皆さん、若い人たちは見ていないかどうかわかりませんけれど、「ハレンチ学園」は見られた方もたくさんいられると思います。委員長も見られましたか。本当に人気のあった漫画だというふうに思っておりまして、私も昔は読んだことがございます。しかし、確かに裸が出てきたりはしておりましたけれども、性交があったかどうかなんていうふうな思いは、その当時は余り記憶に今ないんですけれども、なかったように思っているんですね。
  例えばの話でありますけれど、具体例を挙げないとなかなかわかりにくい、こういうお話もありましたので、今お話をさせていただきました「ハレンチ学園」という作品、日本の皆さんにはこよなく愛された漫画の一つだろうというふうに思いますけれども、こういった作品が、今回の新たな基準に照らし合わせたときに不健全図書として指定されるようなものなのか、お伺いをいたします。
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◯浅川参事 委員お話しの内容でございます場合、不健全図書類等の指定といたしましては、第八条に新たに追加する基準として強姦等、著しく社会規範に反する行為を肯定的に描写したものというものがございまして、委員のお話の関係からは、これには到底該当しないというふうに考えられますので、不健全図書には該当いたしません。
  また、現行条例においても、委員のお話の内容であれば、不健全図書には該当しないというふうに考えられます。
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◯吉原委員 あわせて、三月十七日ですから、きのうの新聞に出ておりました漫画家の竹宮惠子さん、この方は京都の精華大学のマンガ学部の部長を務められているようであります。
  竹宮さんが代表作を幾つかかいておられるんだろうと思いますけれども、私ちょっと存じ上げていないんですが、代表作の一つに「風と木の詩」、こういうものを発表され、一九七〇年代、こういうふうに書いてありまして、一世を風靡した、こういう記事が載っておりました。この続きがあるんですけれども、この作品についてはご案内でしょうか。
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◯浅川参事 文庫版で拝見させていただきました。
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◯吉原委員 そうしますと、今、ご案内だということでございます。竹宮さんが、この衝撃的な題材を取り扱った背景には危機感があった、当時、女の子は余りにも性の情報から隔離され男女が平等ではなかった、無知のまま現実に直面する前に、愛情のない性行為や強姦のような性暴力など、さまざまな性の形があると知ってほしかった、こういうふうにコメントをされております。
  その前後にもいろいろ記事に書いておられるんだろうと思いますけれども、例えばこの文面からすると刺激的な作品であったように私自身は感じたんですが、「風と木の詩」ですか、写真も載っているんですけれども、この作品もこういった不健全図書に指定されるように値するんでしょうか。
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◯浅川参事 まず、描写そのものについて申し上げますと、裸の少年が折り重なっているシーンはございましたが、ある意味ではその程度のものにつきましては、みだりに性的対象として肯定的にかいたというものには該当しないというふうに考えております。
  また、そもそものストーリー性といいますか、そういうストーリーの内容というものが非常に重要でございまして、性交場面でもって読み手の性欲を専ら満足させる目的でかいたような漫画というものは対象になりますが、この竹宮さんの作品につきましては、そういう目的でかかれたものでは全くございませんので、これは到底該当しないというふうに思っております。
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◯吉原委員 今、たまたま二つ、「ハレンチ学園」と「風と木の詩」ですか、お話をしました。
  たまたま、うちの会派に来る新聞の中にも見開きで出ていたものですから、ちょっとお尋ねをさせていただきました。ぜひ、皆さんも心配事があるようであれば、購入して見ていただければいいと思います。
  先ほども何度かお話をさせていただきました、基本的な規制の仕組みや手続は従来と変わっていない、こういうことでありますので、確認の意味でお伺いをさせていただきますけれども、こうして新たに対象となったものを不健全図書に指定する事務の流れは一体どういうふうになるのか、教えていただけますか。
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◯浅川参事 先ほどご答弁いたしましたように、現行の不健全図書の指定の流れと全く変わることはございませんで、東京都青少年健全育成審議会の審議を経るなど、極めて慎重な手続を経て行うものでございます。
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◯吉原委員 ただいまの答弁にもありましたように、今回新たに対象となる非実在青少年も、これまでと同様、まずは自主規制。そして、ひどいものに対しては限定して不健全図書に指定という、これまで認められてきた手続の中で取り扱われる、こういうことであります。
  私は、今回の条例改正に当たりまして、当然のことながら青少年の健全育成を図るために当たり前のことだなというふうに思います。一部には、一部にはというのは、いただいたメールの中にいろいろ書いてありましたけれども、憲法第十九条あるいは二十一条、九十四条に違反だと、こういうふうに主張をする人がいるわけであります。
  それではお伺いをしたいんですけれども、今日までこの条例というものも運用をされてきたわけであります。もしこれまでと変わらない手続、あるいは仕組みが変わらないということであれば、じゃあ条例そのものは、一体、憲法違反であったにもかかわらず今日まで続いてきてしまったのかな、こういうふうに思わざるを得なくなってしまうわけであります。こうした憲法違反だと主張する皆さんに対する見解を教えていただきたいと思います。
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◯浅川参事 創作物を含め、青少年の健全な育成を著しく阻害する図書につきまして、これについて青少年への閲覧を制限する制度は昭和三十九年の青少年健全育成条例制定時から存在しており、また全国的に見ましても、長野県を除くすべての県で制度化されております。
  岐阜県の同種の条例に係る最高裁判例におきましても、青少年の健全育成のために青少年の閲覧を制限するそのような制度は、表現の自由を保障する憲法第二十一条に違反するものではなく、合憲であるというふうに判示されております。
  今回の条例改正案につきましても当然、現行条例の枠内にあり、憲法に違反するところは全くございません。
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◯吉原委員 わかりました。
  そういうことで、また一人でも多くの皆さんが、そういう誤解を解いていただけるような、そういうふうになってもらえればありがたいなと思います。
  私たちのこの日本、もちろん東京もそうですけれども、民主主義国家の中に我々は生活しているわけでございますので、それぞれさまざまなご意見があると、これは当然だろうというふうに思います。
  しかし、私たちは、それぞれの選挙区の皆さん、有権者の皆さんからこの東京都議会の議席をお預かりしているにすぎない代弁者でございますので、そうした代弁者の皆さんが構成しているこの議会というところに都民の皆さんが求められているのは、何といっても、一つは文化や芸術の発展はもとよりでありますけれども、都民福祉の向上、あるいは健全な社会の建設にあるわけだろうなというふうに、私はそう思っています。
  そのためにも、良識ある判断を我々一人一人がしていかなければならないわけでございまして、昨日の新聞報道によりますと、民主党の皆さん初め複数の会派の皆さんも、少し意思表示が別の形で、というようなニュアンスの新聞もありました。
  今回のこの条例は青少年を守ることを目的にして提案されている条例でありまして、現在でも起こっている被害の拡大を抑止するためには、やっぱり何といっても一日も早く成立させるべきであり、そのための努力を我々は惜しんではならないんではないかなというふうに思うわけであります。
  しかも、知事からといいましょうか、行政側から我々議会に対して提案をされた案件でありますから、やっぱり議会のルールとしては当然のことながら、請願や陳情ではありませんから、賛成なのか反対なのか、賛否は、しっかりとその意思を持つということは、議会人にとっては当然のことだろうなというふうに思うわけでございます。
  もし昨日のような民主党さん──きのうは民主党さんだけだったと思いますけれども、そういう判断があるとするならば、それは都民から負託を得てこの議会の中で代弁する立場の、都民のさまざまな意見やそういったものを代弁する立場の議会人としては、いかがなものなのかなということを思わざるを得ないわけでございまして、あしたが採決の日、こういうふうになっているわけであります。
  先ほど議員からも、小山議員でしたか、審議の話もありました。いろいろなことがあると思いますけれども、またそれとは別に、第一回定例会の中でも日程は日程で組まれているわけでございまして、皆さんも、今日に向かっての意見はこれからもまだ幾つもあるわけでございますし、さまざまなご意見をいただけるんだろう、そんなふうに思っているわけでございますので、ぜひ議会人として、私は、イエスなのか、賛成なのか反対なのかという意思表示は、ぜひ最後には出していただきたいなというふうに思っているところでもございます。
  そのことだけを申し上げまして、我々はとにかく良識ある判断をしなければならない、子どもたちに対してどういう環境づくりをしていくか、このことを議会でまたしっかりと協議をしながら、激論を飛ばしながら、私たちのこの日本の中にあって、東京の中にあって、将来に向かってつくっていく役割を果たさなければならない、子どもたちに対しての対応というものは、我々は、良識を持った判断の中にしかない、こういうふうに思っているわけでございますので、どうぞ民主党の皆さんも、よき判断をいただきますように再度お願いをいたしまして、私の質問を終わります。