【委員会】平成17年3月18日 平成17年総務委員会

2005.03.18 : 平成17年総務委員会

◯吉原委員 私は、東京都議会自由民主党を代表して、当委員会に付託された平成十七年度予算関係議案について、意見の開陳を行います。
 初めに、各局共通事項について申し上げます。
 知事は、十七年度予算案を、第二次財政再建推進プランの折り返しの予算として、東京の新たな発展を目指しつつ、財政構造改革を一層推進する予算と位置づけ、編成されました。
 財政構造改革を進め、財政再建に向けた道のりを確かなものにすることは、都政が抱える重要課題であります。これまで、我々は、利用者本位の福祉を実現するための福祉改革推進事業を初めとして、知事の聖域なき見直しを支持し、できる限りの協力を行ってまいりました。
 この結果、十七年度予算は、これまでのような臨時的な財源対策に頼ることなく、予算を編成することができました。これは、我々と知事とが両輪となって財政再建に取り組んできた成果であると考えます。
 予算案の内容としても、都市機能の拡充としては、幹線道路網や公共交通網の整備、鉄道の連続立体交差化の推進、羽田空港の再拡張事業など、首都東京の国際競争力を強化するとともに、都民の利便性を高める施策が取り上げられており、投資的経費全体として、対前年比八・九%の大きな増となっています。
 都民生活の安全確保としては、自然災害への予防策とともに、三宅島民への帰島支援、また、百二番目となる警察署の新設などの治安対策など、我が党がとりわけ力を注いできた都市機能の充実、都民生活の安全確保、福祉・医療の充実、産業力の強化などが盛り込まれました。
 我が党は、こうした各分野における積極的かつ果断な取り組みを、高く評価いたします。
 今後は、さらなる定数、職員給与の見直しを図るなど、これまでの財政構造改革の取り組みをさらに進めることを求めます。
 なお、国の三位一体改革は、我が党が懸念したとおり、本来国が財政責任を負うべき義務教育国庫負担金などが削減対象とされ、地方分権改革とはほど遠いものになっているばかりか、生活保護などの具体的取り扱いが先送りされ、先行きが不透明なものとなっています。
 さらに重大なのは、法人事業税分割基準の見直しなど、不当な財源調整の動きがはっきりしたことです。ややもすると、国はこの改革を十八年度までに終わらせたいようですが、このまま幕を引かせることなく、引き続き地方税財政改革に取り組んでいただきたいと思います。
 改めて申し上げるまでもなく、東京の再生を果たすための先進的な施策を今後も継続して展開していくには、強固で弾力的な財政基盤の確立が不可欠であります。あすの東京と都民生活向上のため、財政再建に向けたたゆまぬ努力が必要であると、あえて強調しておきたいと思います。
 なお、予算の執行に当たっては、各局とも効率的な事業運営に努め、都民の期待にこたえるべく、最大限の努力を重ねられるよう強く要望いたします。
 次に、各局関係に移ります。
 まず、知事本局関係について申し上げます。
 一、都政の構造改革の推進及び各局事業の総合調整など、知事本局本来の機能を十分に発揮するとともに、平成十七年度重点事業を着実に実施し、東京を含む首都圏の再生及び都民生活の向上に努められたい。
 二、東京は、かつて世界一の治安水準を誇りました。一日も早く東京の治安を回復し、都民が安全で安心して生活ができるよう一層の努力を払い、各局の先頭に立って、治安対策を緊急かつ総合的に推進されたい。
 三、我が国の次代を担う青少年を健全に育成するため、各局との緊密な連携を図り、青少年育成対策の総合的な取り組みを推進されたい。
 次に、総務局関係について申し上げます。
 一、第二次都庁改革アクションプランを着実に実施するとともに、行財政改革、財政再建、新たな施策展開を一体化し、総合的な改革に取り組まれたい。
 二、区市町村の振興については、行政水準の維持向上を図り、地域の均衡ある発展を促進するため、施策の一層の充実に努められたい。
 また、首都圏の中核をなす多摩の実現のため、多摩リーディングプロジェクトに掲げられた、都みずからが重点的に推進する事業については、着実に推進されたい。
 三、都区間の大都市事務の役割分担を踏まえた財源配分のあり方を中心とした五項目の課題について、都区協議会を積極的に活用し、速やかな解決に努められたい。
 四、首都直下地震など大規模災害の発生に備え、首都圏を構成する八都県市相互応援の連携体制の確立を図るとともに、実践的な総合防災訓練の実施や、都民の防災意識の一層の向上により、防災対応力の強化に努められたい。
 また、震災発生時において、自助、共助に基づく住民主体の活動が各地で広まるよう、復興市民組織の育成など、住民と区市町村との協働の取り組みを支援されたい。
 五、災害情報を正確に把握し、迅速な初動体制がとれるよう、災害情報システムの充実に努めるとともに、東海、東南海・南海地震による津波災害に備え、島しょ部や東京湾における津波対策の強化を図られたい。
 六、国民保護計画については、特に東京の特性に十分に配慮し、区市町村や関係機関と連携協力し、住民の避難や救援措置が的確かつ迅速にできるよう策定されたい。
 七、電子申請や電子調達など、ITの成果を都行政に取り入れた、さらなる電子都庁の推進に努められたい。
 都民がより利用しやすい行政サービスを提供するため、国や区市町村等との連携を図り、住民基本台帳ネットワークの着実な推進や総合行政ネットワークの充実など、広域的な情報ネットワークの整備に努められたい。
 以上をもちまして私の意見開陳を終わります。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です