2013年9月25日水曜日

【本会議】平成25年9月25日 第三回定例会 代表質問

◯議長(吉野利明君) これより質問に入ります。
 百十三番吉原修君。
   〔百十三番吉原修君登壇〕



◯百十三番(吉原修君) 平成二十五年第三回東京都議会定例会に当たり、東京都議会自由民主党を代表して質問をいたします。
 二〇二〇年オリンピック・パラリンピック招致は、まさに全ての都民、国民がかち取った勝利であります。ご尽力いただいた全ての皆様に、都議会自由民主党を代表いたしまして、心から感謝を申し上げます。ありがとうございました。
 都議会議長を団長とする議員団の一員として、私もブエノスアイレスに赴き、IOC総会に出席をいたしました。そして、このたびの歴史的な瞬間に立ち会うことができました。
 招致成功を手繰り寄せたのは、高円宮妃殿下の世界に感銘を与えたお言葉であり、安倍総理みずから先頭に立った国を挙げての取り組みでありました。そうした日本のプレゼンテーターの皆さんが、世界の代表者を前に堂々と、また、内容の濃いスピーチは立派でありました。これには感動し、日本人として誇りにさえ感じたところであります。
 八年越しで地道な活動を積み重ねてきましたが、国民の高い支持率がチーム日本の背中を強く後押しし、二〇一六年招致活動を糧にしたきめ細かいロビー活動は大きく実を結びました。
 そして何より、東京の治安のよさや、発達した交通システムなどが高く評価されました。これらは、先人たちが幾多の災害や戦災を乗り越える中で培ってきた都市としての総合力であり、日本社会の底力にほかなりません。
 オリンピック・パラリンピック二〇二〇年大会を、何としても大成功させなければなりません。それだけでなく、先人の英知と努力が培ってきたものにさらに磨きをかけ、発展させ、未来へと引き継ぐことが我々の責務であります。
 東京と日本はグローバルな競争にさらされ、内にあっては社会構造の大きな変化に見舞われております。一九六四年の大会が、戦災から立ち直った姿を全世界に示して発展の扉を開いたように、二〇二〇年大会をてこに、五十年先、そして百年先を見据えた東京をつくり上げなければなりません。
 同時に、東日本大震災からの復興を最大限加速して、各被災地が立ち直った姿を全世界に示し、励ましや友情への感謝を伝えるとともに、日本の再生につなげていく必要があります。
 招致の成功によって日本全体は歓喜し、目指すべき新たな目標ができました。
 さて、このたび、幾多の困難を経験されながらも力強く歩まれてこられた三名の方々が、名誉都民として都民の日に顕彰されることになりました。岡野俊一郎さん、そして三浦雄一郎さん、森英恵さん、まことにおめでとうございます。心からお喜びを申し上げる次第でございます。
 我が自由民主党は、国民の期待に確かに応え、世界の中心で輝く日本を取り戻す決意であります。そのために、都議会自民党はさきの都議選で、東京を世界で一番の都市とすることを都民の皆様に約束し、五十九名全員当選の信を得ました。今後は会派が一致団結し、時には泥をかぶることもいとわず、都政の発展、都民生活の安全確保に全力を尽くし、東京から日本を強力に牽引していくことを改めてお約束申し上げます。
 我が党は、公約として掲げた十本の柱から成る政策を実現していくため、渾身の力を振り絞ってまいります。
 本定例会は、第十九期のスタートであり、四年間の方向性を定める重要な意味があります。もとより、都民の負託に応えるためには、知事と議会とが二元代表制のもとでそれぞれ使命を果たし、都政の推進力を最大にする必要があります。
 今後の都政の成否は、我々と同じ方向を向いて建設的に議論し、コミュニケーションを密にしていけるかにかかっています。一番大切なことは、これから先、知事がどのようなお心構えで都政のかじ取りを進めようとしているかであります。知事の基本姿勢を伺います。
 次に、新たな長期ビジョンの策定について伺います。
 先般、猪瀬知事は、本年十二月末を目途に新たな長期ビジョンを策定することを表明されました。二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック開催が現実のものとなった今、大会の成功に向けた万全な準備と、開催都市にふさわしい都市環境の整備をより積極的にスピードを上げて進めていくことが重要であります。
 一方で、東京は少子高齢化の急速な進行に加え、大地震や豪雨などの脅威、公共インフラの老朽化といった多くの重要課題に直面しており、東京がさらなる成長と発展を遂げて世界で一番の都市とするためには、オリンピック・パラリンピック大会のさらにその先を見据えた政策展開を示していく必要があります。
 今回、「二〇二〇年の東京」にかわる新たな長期ビジョンを作成するに当たり、東京の課題が何であると認識され、どのような政策を展開していこうとしているのか、知事の所見を伺います。
 また、新たな長期ビジョンの策定に当たっては、都民の期待に応え、東京の新たな羅針盤としてふさわしいものにするため、都民の意見などを幅広く反映させていくことが極めて重要です。
 我々都議会自民党も、責任政党として、東京と日本のさらなる発展のため、ビジョンの策定を注視し、我々の思いを積極的に提言してまいります。
 長期ビジョン策定に際し、どのように都民の意見などを反映させていくのか伺います。
 また、我が党の政策を今後四年間で一つ一つ実現し、予算の中で具体化させていくことが、都議会第一党である我々の都民に対する極めて重要な責任であります。
 さて、七月末には、来年度予算の見積もり方針の通達が出され、予算編成が実質的にスタートしています。二十五年度予算は、知事選後一カ月という時間的制約のある中で編成されたものであり、猪瀬知事にとっては今回が初めての本格的な予算編成と考えます。ゆえに、来年度予算は、今後の都政の方向性を都民に示すという点で非常に大きな意味を持つものであります。
 そこで、二十六年度予算をどのように編成するのか、知事の所見を伺います。
 また、都民の負託に応える政策を継続して実行していくには、それを支える強固な財政基盤が何といっても不可欠であります。二十四年度決算において、都税収入は五年ぶりに増加に転じたものの、その水準は、いまだリーマンショック直後の水準にとどまっています。
 引き続き財政の健全性の確保にも留意が必要と考えますが、今後の財政運営にどのように当たっていくのか、所見を伺います。
 我が党が掲げた政策集、東京を世界で一番の都市にでは、十の項目立てを行い、都民の皆様に六十の政策目標をお示しいたしました。
 そこで、この政策を実現するため、順次伺ってまいります。
 世界に誇れる安全・安心な都市をつくるためには、耐震化の促進など災害に強いまちづくりに加え、発災した際の対応力を強化することが重要だと考えています。
 我が党は、東日本大震災直後に立ち上げた復旧・復興対策推進本部においてさまざまな提言を行い、昨年度修正された地域防災計画にも多く反映させていただきました。さらに、都の初動体制をさらに強化することも提言しています。
 都は現在、発災直後の関係機関との連携強化に向け、首都直下地震等対処要領の策定を進めていますが、策定に当たっては、より実効性のあるものとするため、自衛隊、警察、消防などの関係機関が活動するための拠点形成や、地域特性に応じた災害活動などを実践、検証することも重要であります。
 そこで、首都直下地震等対処要領の策定に向けて、今後どのように取り組んでいくのか、所見を伺います。
 次に、建築物の耐震化促進について伺います。
 首都直下地震の切迫性が指摘される中、都民の生命と財産を守り、首都機能を維持するために、東京の防災力のさらなる向上が重要であります。特に、建築物の耐震化は重点的に取り組むべき課題であります。
 一昨年、緊急輸送道路沿道建築物に耐震診断を義務づける条例を全国に先駆けて制定するなど、取り組みを強化してきましたが、条例の施行後は、耐震診断に着手する建築物が大幅にふえ、今後は診断の結果を受け、着実に耐震化に結びつけていくことが大切です。
 国も耐震改修促進法を改正し、都と同様に耐震診断の義務化を行い、これにあわせて改修工事などへの助成を拡充する制度をようやく開始する予定であります。
 こうした国の制度拡充の機会を捉え、都としても、建築物の耐震化を一層促進することが必要と考えますが、都の見解を伺います。
 次に、木密地域における特定整備路線について伺います。
 首都直下地震などの震災時には甚大な被害が想定されるため、木密地域の防災性の向上を図ることが極めて喫緊の課題であります。
 このため、都は二十八区間、約二十六キロメートルの特定整備路線を指定し、平成三十二年度までに一〇〇%整備するとしています。今後、限られた期間でこれらの路線を一日も早く整備していくためには、地元の理解と協力はもとより、何よりも関係権利者の生活再建のためのきめ細かい支援が不可欠であります。
 そこで、特定整備路線の早期整備のための取り組みについて伺います。
 次に、八ッ場ダム建設事業について伺います。
 災害は地震だけではありません。最近では台風十八号によって全国で死者を出すなど、風水害の被害は甚大であります。八ッ場ダム本体の建設をめぐっては、入札の直前に、当時の民主党政権がマニフェストに書いたからとの理由だけで強引に建設を中止するという暴挙に出ました。結局、民主党はその後、効果的なダムの代替案を全く示せず、建設再開に追い込まれたことがマニフェスト総崩れの象徴となりました。
 この間、我が党は、過去に何度も繰り返されてきた利根川水系の洪水被害から、首都圏を守るため必要不可欠な八ッ場ダムの建設中止撤回を強く訴え続けてきました。その結果、昨年末の政権交代を受け、国は本体関連工事の再開を決定いたしました。
 今月九日には、関係県議会の議員連盟とともに八ッ場ダム建設推進全体協議会を開催し、徹底したコスト縮減等に取り組み、かつ、一日も早く完成させるための最大限の努力をすることなどの要望を決議いたしました。
 国が本体工事着手に向けた基本計画変更の手続を開始し、来年度予算の概算要求に本体工事費を五年ぶりに盛り込んだことは、当然といえ、喜ばしい限りであります。今後は、これまでの事業のおくれを取り戻すべく、強力に建設を進めていく必要があります。
 改めて、治水効果の高い八ッ場ダムの早期完成に向けた知事の決意を伺います。
 次に、豪雨対策について伺います。
 ことしの夏は、中国地方や東北地方の一部で、過去に経験したことのない降雨に見舞われるなど、全国各地で集中豪雨が発生し、土砂災害や家屋の浸水などの被害が相次ぎました。
 都は、平成十九年、豪雨対策基本方針を定め、対策を進めていますが、都内においても、ことし七月に、城南地区で局地的な集中豪雨による多数の浸水被害が発生しています。
 異常気象から東京を守るため、地下調節池の整備や下水道整備を進め、ゲリラ豪雨対策を今まで以上に推進していくべきであります。
 そこで、豪雨対策に関する都の取り組みについて伺います。
 一方、この夏の局地的集中豪雨による都内での浸水発生状況を見ますと、広範囲にわたり下水道の雨水排除能力を上回る降雨による浸水が発生し、世田谷区や目黒区などで四百戸以上もの浸水被害が生じています。
 このような局地的集中豪雨から都民の安全・安心を守るためには、さらなる下水道の対策強化が必要不可欠と考えます。
 そこで、局地的集中豪雨に対する下水道の浸水対策の強化について伺います。
 次に、我が党の政策集の二つ目の政策目標、都民の命と健康を守る安心都市東京を実現するため、幾つか伺います。
 我が党は、二十四時間三百六十五日、いつでも、誰もが医療を受けられる安心社会をつくることをこれまで求めてきました。都も、限られた医療資源を有効に活用しながら、救急、周産期医療体制などの整備に努めてきました。
 ことし八月に提出された社会保障制度改革国民会議報告書では、病院が病床の医療機能を都道府県へ報告する制度を導入し、これを踏まえて都道府県が地域の医療機能ごとの必要量を示し、地域全体で治し、支える医療の実現に向けた地域医療ビジョンを策定するなど、平成二十九年度を目途に医療提供体制の改革を進めることが盛り込まれています。
 急性期から在宅までの一貫した医療体制を実現するためには、患者が住みなれた地域や自宅での生活を地域全体で支える体制を整備する必要があると考えます。
 そこで、在宅医療体制の推進に向けた今後の取り組みについて伺います。
 次に、違法、脱法ドラッグ対策について伺います。
 都は、我が党の働きかけにより、違法、脱法ドラッグを知事指定薬物として規制する条例を全国で初めて制定し、規制、取り締まりを行ってきました。ところが、ヘッドショップと称する店舗等が依然として多く存在し、合法ハーブなどと称して販売されている違法、脱法ドラッグの乱用が若者等の間に広がっています。
 来月一日には、改正薬事法等が施行され、薬事監視員や麻薬取締員に新たな権限が付与されます。こうした状況を踏まえ、都としてどのような対策を講じていくのか伺います。
 また、薬事法については、一般用医薬品のインターネット販売のルールについて検討が進められています。
 本年六月、安倍首相は、成長戦略の一環として、消費者の安全性を確保しつつ、ネット販売を解禁する方針を示し、現在、国において、その条件として薬剤師等の専門家による購入者への情報提供を行うことなどが検討されています。
 我が党としては、安全管理に配慮した新たなルールを実現し、適正な運用が図られるよう、ネット販売事業者に対する指導や取り締まりを強化するよう国に働きかけてまいります。
 次に、都民の生命と健康を守る安定給水の確保について伺います。
 利根川水系では、現在と同じ八ダム体制になった平成四年以降、二十二年間で七回もの取水制限が実施されています。その中でも、特にことしは、五月からダム貯水量が最も少ない状態で推移し、七月には一〇%の取水制限が実施されました。その後の雨により、何とか取水制限が強化されずに済みました。
 万が一、貯水量の減少が続いていたら、ダムが底をつき、断水を余儀なくされ、首都東京に甚大な影響を及ぼすばかりか、日本全体の社会経済活動にも大きな打撃を与えることは間違いありません。
 こうした状況の中、先ほども申し上げましたが、八ッ場ダムはいまだに未完成であり、利根川の水源は、五年に一回発生する規模の渇水にさえ対応できていません。
 そこで、首都東京の安定給水の責務を担う都の認識を伺います。
 また、都民の安全・安心を確保する重要施策に治安対策があります。東京オリンピック・パラリンピック競技大会を招致する際も、日ごろの治安対策が高く評価されたものと考えます。治安のよさは、世界に堂々と誇れる点だと思います。観光立国を目指す日本としては、首都東京の安全は重要な項目です。
 ただ、一般的には、オリンピック・パラリンピック競技大会は、過去の例からもテロの発生が危惧されるところであります。幾ら治安がよい東京での開催であるとはいえ、テロの脅威を完全に払拭することはできません。こうしたことから、首都東京の治安を担う警視庁の役割は非常に重要なものと考えます。
 そこで、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の成功に向けて、警視庁としての決意を伺います。
 次に、我が党政策集の三つ目の政策目標である高齢者や障害者に優しい東京を目指すため、今後の福祉施策について伺います。
 少子高齢化と人口減少が急速に進む我が国にあって、将来にわたって安心して生活を送るためには、自助、自立を基本とした上で、家族や地域のきずなを強め、持続可能な社会保障制度を確立していくことが重要であります。十二年後の平成三十七年には、約二百万人の都民が七十五歳以上となり、介護や医療を必要とする高齢者の急増が見込まれています。
 一方、子育て分野に目を転じると、保育所整備を加速させているものの、依然として待機児童は高い水準にとどまっています。今後、さらに増大する福祉ニーズに応えるためには、今から将来を見据えて対策を打つ必要があります。
 そこで、今後どのように福祉施策を展開し、どのような東京を目指すのか、まず、知事の所見を伺います。
 次に、高齢者施策について伺います。
 現在、何らかの支援が必要な認知症の人は二十三万人を超えており、平成三十七年には高齢者人口の約一一%に当たる三十八万人に達します。今後、ふえ続けていくことが予想される認知症の人と、その家族が認知症になっても、できる限り住みなれた地域で、そして安心して暮らすことができる東京を実現することが重要であり、さらなる対策の強化が必要であります。
 このため、我が党は、認知症の早期発見、診断、対応の取り組みの必要性を重ねて主張してきました。これを受け、都は今年度から新たな取り組みを開始いたしましたが、現時点での状況について伺います。
 次に、障害者の就労支援について伺います。
 障害者が地域で自立して生活するためには、働く機会を確保することが重要です。昨年の都内民間企業の障害者の実雇用率は一・六六%と過去最高となったものの、本年四月には、民間企業の法定雇用率が一・八%から二・〇%に改定されるなど、企業による障害者雇用のさらなる拡大が求められており、そのためには、障害者の就労支援が必要となるわけであります。
 また、福祉施設で働く障害者が生きがいを持って働き続けられる取り組みを進めることも重要です。
 そこで、都は障害者を企業等で就労につなげる取り組みや、福祉施設で就労する障害者への支援を充実すべきと考えますが、所見を伺います。
 次に、我が党政策集の四つ目の政策目標である日本の将来を担う子育て世代に優しい東京をつくるために関連して、幾つか伺います。
 都は、認可保育所や認証保育所を初め、多様なサービスを総動員して保育サービスの拡充を図ってきた結果、都内の保育サービスは、二年連続で待機児童数を大きく上回る一万人分以上の整備がされました。
 しかし、本年四月一日現在の待機児童数は三年ぶりに増加し、八千百十七人と厳しい状況が続いています。この背景には、持続的な就学前児童人口の増加に加え、共働き家庭の増加など、さまざまな要因があると考えられます。
 国は、成長の一環として、平成二十九年度までの五年間で保育の受け皿を四十万人分用意し、待機児童ゼロを目指す、待機児童解消加速化プランを打ち出しました。一日も早く待機児童を解消するためには、国のプランに示された支援策等も活用しながら、保育サービスの量的拡充をさらに加速させなければなりません。
 都は、待機児童解消に向け、今後どのように保育サービスの整備促進に取り組んでいくのか、所見を伺います。
 また、多様化する保育ニーズに応えていくために、サービスの質を支える人材の確保、育成を進める取り組みも重要です。
 そこで、保育人材の確保、育成に向けた取り組みについて所見を伺います。
 次に、我が党の政策集の五つ目の政策目標である後世に誇れるクリーンで美しい東京をつくる目標に関連して、エネルギー施策について伺います。
 エネルギー問題を考えるときは、大震災後の状況変化を冷静に分析することが不可欠です。都は震災後、天然ガス発電所プロジェクトを立ち上げましたが、電力需給状況は、この間、大きく変わっています。
 都民、都内企業の節電の努力もあり、本年の夏のピーク電力需要は約五千万キロワットにとどまるなど、必ずしも逼迫した状況ではありません。
 一方、発電所候補地の中には、現在スポーツ競技場であったり、住宅地が近接しているところがあるほか、オリンピックの競技予定地も近接しており、開催計画との整合性の問題もあります。さらには、送電線の敷設がシールド工法などによって八キロメートルも必要なところがあるなど、建設にはさまざまな課題があります。
 百万キロワット天然ガス発電所プロジェクトは、震災直後の電力事情から着手したのでしょうけれども、必要性と実現可能性には大いに疑問があり、見直す時期に来ているといわざるを得ません。
 こうした状況下、どう考えているのか、知事の見解を伺います。
 エネルギー施策については、都は自治体として具体的な取り組みを着実に推進していくことが極めて重要です。デフレから脱却し、日本経済が持続可能な成長を実現するためにも、電力の安定化は不可欠です。それには、供給力を高めるだけでなく、都民が無理なく使用を抑える工夫も必要であり、防災の観点も含め、環境に優しい自立分散型エネルギーの普及、拡大も重要であります。
 さらに、エネルギーの見える化や、需給の最適制御を行う仕組みを導入したスマートエネルギー都市に向けた取り組みも求められています。
 この点で、都が今年度、スマート化の実現化に向けて、総額百億円に上る補助を開始したことは評価できます。しかし、省エネの一層の推進には、熱需要があるにもかかわらず、エネルギーマネジメントが進んでいない中小企業事業者への支援や、高効率照明や空調等の中小事業所への普及にも取り組むべきと考えます。
 こうした点も含め、今後、エネルギー施策に関する具体的な課題にどのように取り組んでいくのか、都の所見を伺います。
 都は、環境施策でこれまで国に先駆けた取り組みを行い、大きな成果を上げてきました。これは、議会と行政が一致協力し、なし遂げた成果であります。
 一方、かつての環境行政の対象は限られた原因者が中心でしたが、今日では、町中における緑の保全、家庭や中小企業における省エネ対策、資源リサイクルなどの推進など、地域レベルで取り組むべき課題に対し、住民や地元企業など、多様な主体に働きかける取り組みの重要性が増しています。
 我が党の政策を実現するためには、区市町村と連携し、住民や企業など地域の多様な主体を結集し、地道であっても継続的かつ着実に地域から環境課題に取り組んでいく仕組みをつくることが重要と考えますが、都の見解を伺います。
 次に、我が党の掲げる政策集の六つ目の目標である力強い経済で日本をリードする東京の実現について伺います。
 安倍政権では、国家戦略特区を第三の矢である成長戦略のかなめと位置づけて、民間投資を促し、世界で一番ビジネスのしやすい環境をつくるとしています。国家の戦略として、国を挙げてこうした取り組みを行うとともに、その取り組みの場所として東京が最もふさわしいことはいうまでもありません。
 知事は先般、国家戦略特区により、アジアヘッドクオーター特区のバージョンアップを図るとし、国に対し幅広い提案を行いました。この中で特に外国企業誘致を進めるに当たり、何に重点を置いて、どのような取り組みを行い、また国に求めていくのか伺います。
 あわせて、こうした取り組みによって東京の中小企業を初め、東京全域にどのようなメリットがあるのか伺います。
 次に、産業振興のあり方について伺います。
 我が国の経済は、自由民主党政権による景気対策や金融対策により、少しずつ明るい兆しが見え始めています。こうした景況の改善が、東京の産業を支えている数多くの中小零細企業にしっかりと行き渡る施策の展開こそが都政の重要な役割であると考えます。
 また、東京の経済の中長期的な発展を確実なものとするためには、中小企業の成長を行政として戦略的にサポートすることも不可欠です。現政権のアベノミクスの打ち出す成長戦略と連携して、東京の産業振興を着実に推し進めて、中小零細企業の活力を高め、雇用就業の場も生み出していくという総合的な政策の展開こそが必要となっています。
 都は、中小零細企業への支援を初め、東京の産業振興に向けてどう取り組んでいく考えか、知事の所見を伺います。
 次に、中小企業の成長サポートの進め方について伺います。
 東京の中小零細企業が力強く発展していくためには、成長分野への進出や最先端技術の導入といった新たな取り組みを積極的に進めていくことが重要であります。
 その一方、現在の景気回復の動きがいまだに多くの中小零細企業へ及んでいない中では、経営状況を悪化させない守りの姿勢や意識も根強く残り、攻めの経営に踏み切れない場合が多いものと考えます。
 都政としては、業績が容易に回復できない企業にも目配り、目くばせしつつ、新たな成長を目指す企業に対して設備投資を促進するなど、積極的な経営に転換できるような後押しをしっかりと行うべきであります。
 国では、企業の成長に結びつく設備投資を活性化するための減税などが検討されています。現場を抱える都としては、成長をより効果的な形でサポートするため、設備投資の活性化に向けて踏み込んだ施策の展開こそが必要と考えますが、見解を伺います。
 また、設備投資以外でも、これからは、経営全般にわたり成長分野での新しい事業展開に意欲を持って取り組む会社へのサポートを広げていくことが重要であります。
 都はこれまで、景気の低迷が続く中、企業の日々の資金繰りを支えるため、制度融資を初め、金融面からのさまざまな支援を展開してきました。また、厳しい経営環境の克服に役立つよう、相談対応や販路開拓の支援に加え、技術力の下支えなどの施策を実施しています。
 今後は、中小零細企業の経営基盤を支えるこうした手厚い施策を引き続き推し進めるとともに、成長を目指す企業を重点的にサポートするような施策展開が必要であると考えます。
 成長の実現に向けた経営支援の進め方について、所見を伺います。
 次に、雇用就業の施策について伺います。
 東京の産業の成長を実現するため、中小企業の現場で働く労働力をしっかりと確保していくことは不可欠です。少子高齢化社会が進み、我が国の労働力人口は減少傾向にあり、こうした状況は、いずれは東京においても直面することになるのは確実と考えます。
 この東京で意欲ある人材がやりがいを持って働くことのできる社会と環境をつくり出すことは都政の重要な役割ですが、解決すべき課題が多いのが現状です。意欲はありながら仕事につけない若者や、出産や育児で一度離職し再就職を目指している女性、また、生きがいを持って就労を続けようとする高齢者の能力は、必ずしも十分に活用されているとはいえません。産業を成長へと導く原動力として、能力を十分に発揮して働くことのできる社会の仕組みを一刻も早くつくり上げることが重要であります。
 少子高齢化社会を迎える中、今後の雇用就業対策の方向性について見解を伺います。
 次に、都市農業の振興について伺います。
 東京の農業は、地域に根差した産業であり、地域の経済だけでなく、社会をも活性化する重要な役割を果たしています。
 実際に都市農業は、新鮮で安全・安心な農作物を供給し、その農地が緑地やオープンスペースとして都民生活に潤いをもたらすものであることから、我が党は、農業団体や農業者と数多くの意見交換を積み重ねてきました。そうした議論の成果は、農家経営の強化に向けた支援策や、農地の保全をサポートする施策として実現しました。
 また、国に対しても、相続税など税制面から農地の減少に歯どめをかける働きを積極的に進めてきました。これまでの実績を踏まえつつ、都市農業の支援には、今後もさらに力を入れていくべきものと考えています。
 都市農業を効果的に振興するため、どのような対応を進めていくのか所見を伺います。
 次に、観光振興について伺います。
 オリンピック・パラリンピック競技大会の招致が成功したことをきっかけに、今後、東京に訪れる外国人旅行者を飛躍的に伸ばす取り組みをしっかりと行うことが大切であります。二〇二〇年に向け、東京の魅力を着実に高め、その魅力を世界に発信することで、アジアにおける国際観光都市として地位を確立し、ひいては世界でも有数の観光都市に発展させていくべきであります。
 そのためには、東京の持つ多様な観光資源を効果的に生かしながら、個人や団体、さらに国際会議などの受け入れを格段に伸ばしていくための戦略的な取り組みを速やかに展開することが重要と考えます。
 オリンピック・パラリンピックの開催を絶好の機会と捉え、今後、東京の観光振興をどのように展開するのか所見を伺います。
 次に、臨海エリアの国際観光拠点化について伺います。
 東京が明確な戦略を持ち、アジアナンバーワンの国際観光都市を目指していくことは、日本経済を牽引する成長戦略に極めて重要であります。
 近年、シンガポールや香港などの国際観光都市を見ると、MICE拠点の開発とあわせ、大型クルーズ客船に対応するふ頭を整備し、毎日のようにクルーズ客船が出入りしている状況であります。世界では船舶の大型化に伴うクルーズ人口の急増により、アジアを中心にマーケットが急成長しており、日本への寄港ニーズも高まっています。
 大型クルーズ客船の寄港による経済効果は非常に大きく、これは成長戦略として直接的な効果をもたらすとともに、国際観光都市東京のイメージ向上にも大いに寄与すると期待をしています。
 東京における成長戦略として、臨海副都心におけるMICE施設の誘致をするとともに、レインボーブリッジの下を通過できない大型クルーズ客船を常時受け入れられる体制を整備し、大きな経済効果を確実に取り込んでいくことが必要と考えますが、知事の所見を伺います。
 次に、都有財産の活用について伺います。
 都有地の有効活用については、これまでも我が党からの要請により、福祉インフラ整備への積極的な活用で三十七件の施設が整備されるなど、一定の効果がありました。
 一方で、東京の少子高齢化は急速に進行しており、女性の社会進出と相まって、保育所、特別養護老人ホーム、認知症高齢者グループホームなどの需要が急増しています。加えて、減災都市の実現に向けて地域の防災まちづくりに資する用地の確保など、さらなる行政需要への対策が求められています。
 そこで、少子高齢化社会対策や、都の抱えるさまざまな喫緊の行政需要に対応するためには、全庁的な視点で各局が所管する都有地や施設を横断的に精査し、施策に必要な用地をあらかじめ確保するなど、戦略的に土地を生み出していくといった手法が必要となってくると考えます。今後の取り組みについて伺います。
 次に、我が党政策集の七つ目の政策目標である、若者が夢と希望を持てる教育都市東京を実現する施策について伺います。
 次世代を担う人材育成について、我が党は真剣かつ継続的に取り組んでまいりました。その一つに、私学振興があります。私立学校は、建学の精神と独自の教育理念に基づく教育により、首都東京を支える多くの優秀な人材を輩出しています。
 我が党は、こうした私立学校の重要な役割に鑑み、学校運営に対する経営費補助の充実を初め、特別奨学金などによる保護者負担の軽減や防災機能向上のための耐震化補助の拡大などに取り組んできました。
 さらに今年度は、私立高校生の留学支援制度を創設するとともに、幼稚園に対する防災備蓄倉庫の整備経費の補助や、非構造部材の耐震対策について補助を新設するなど、学校現場や保護者の要望を踏まえ、責任政党としてきめ細やかな対応を行ったところです。
 今後も我が党は公私間格差の是正を初め、私学振興の推進に全力で取り組んでいきます。
 現在、国においては、私立高校生の保護者の負担軽減について、我が党の公約どおり、高等学校の授業料無償化の見直しが進められ、これに伴って就学支援金へ所得制限を導入し、低所得者に対する支援の充実を図るなどの考え方が示されています。
 都は、平成二十二年度に国の就学支援金が制度化される以前から特別奨学金制度を設け、保護者負担の軽減に努めてきましたが、就学支援金制度の見直しを踏まえ、今後どのような考え方で保護者負担軽減策を実施していくのか所見を伺います。
 また、我が党は、知力、体力、人間力を備え、世界と渡り合える若者を育てるために、教育施設の充実を求めてまいりました。
 先日公表された全国学力調査の結果を見ると、東京の子供は、小中学校ともに全教科において平均を上回っているものの、個々の学校の学力には大きな差があり、基礎的な学習内容を理解していない子供もいるなど、将来、我が国を担う人材を育成するためには、さらなる教育の充実が必要であります。
 今後、教育委員会は、知徳体の基礎的な力を全ての子供が習得できるようにするために、どのような考え方で取り組んでいくのか、見解を伺います。
 次に、グローバル人材の育成について伺います。
 世界情勢が大きく変化する昨今、世界で勝てる東京、日本を創成するためには、次代を担う若者の夢と希望を培い、より積極的に人材育成に取り組まなければなりません。
 我が党はこれまで、高校生の留学の必要性を訴え、都独自の留学制度を実現させてきました。今後は、高校在学中の留学だけではなく、海外大学への進学を推進するとともに、国内でも誰もが外国人と交流して学べる環境を整えるなどして、将来、世界で活躍できる人材を育成していくことが必要です。
 今後、こうした取り組みを通じて、世界と渡り合えるグローバル人材を育成していくことが重要であると考えますが、見解を伺います。
 次に、小中高一貫教育について伺います。
 科学技術立国である我が国にとって、将来を支える人材の育成は非常に重要であります。我が党は、人材づくりは国づくりの考え方を基本に捉え、社会状況や子供の実態に応じて学校制度を多様化、複線化することを提唱しており、六・三・三制の枠組みの弾力化など、具体的な提言を行っております。
 先般、都立小中高一貫教育校の基本構想について、中間のまとめが公表されましたが、途中で通学場所が変わることや、入学者の決定方法など、さまざまな課題があります。子供たちの資質や能力を十分に伸長するための有効な方策となるよう、今後も議論を尽くすべきであると考えます。
 その際、議論の前提として最も重要である都立小中高一貫教育校の設置目的について、都教育委員会の所見を伺います。
 次に、いじめ問題について伺います。
 本年六月、国においては、いじめ防止対策推進法が制定され、いじめ問題の解決に社会全体で取り組むことが規定されました。
 いじめは、人間の尊厳を傷つける行為であり、ましてや子供がみずからとうとい命を絶つという事態は決して起こしてはなりません。
 これまで都議会自民党は、スクールカウンセラーの都内公立小中高校全校への配置を初め、いじめをなくすため、さまざまな施策を実現してきました。この間、都教育委員会が専門家を交えて行ってきたいじめの総合対策に関する検討も大詰めと聞いています。
 スクールカウンセラーの一層の活用など、いじめ問題の未然防止や問題を深刻化させないために、全力を挙げて取り組むべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、我が党の政策集の八つ目の政策目標、人と物の流れがスムーズに行き交う首都圏をつくることに関連して伺います。
 まず、都市計画道路について伺います。
 都市計画道路は、人や物の流れの円滑化を図り、都民生活や企業の経済活動を支えるとともに、災害時には物流の確保により日本の中枢機能を堅持し、市街地の延焼から都民の生命、財産を守る重要な都市基盤施設であります。
 都は、過去三度にわたり事業化計画を策定し、都市計画道路の整備を着実に進めてきた結果、約六割が完成をいたしました。
 しかしながら、依然として交通渋滞の解消や都市間連携の強化などの課題が残されています。国際競争力を培うには、東京の最大の弱点である渋滞の解消が重要であり、そのためにはさらなる都市計画道路の整備が必要であります。
 本年の第一回定例会において、平成二十七年度までを計画期間とする第三次事業化計画以降を見据えた新たな整備方針の検討に着手したとの答弁がありましたが、今後の都市計画道路の整備に向けた都の考え方を伺います。
 次に、東京の道路整備について伺います。
 我が国の成長軌道を確固たるものとし、たくましい日本を取り戻すには、その中枢をなす首都東京が、災害に強い安全で強靭な都市を早期に実現し、力強い経済で日本をリードしていく必要があります。
 東京の道路は、平常時はもとより、震災時においても東京の経済を支え、都民の生命、財産を守る極めて重要な都市基盤です。
 このため、これまで着実に築いてきたストックの効率的、計画的な維持更新にも取り組み、引き続き、質、量ともさらなる充実を図っていく必要があります。
 そこで、東京における道路整備の推進について都の見解を伺います。
 また、四百万人を超える人口を擁する多摩地域では、魅力にあふれ、活力に満ちたまちを目指すため、地域が有する多様な特性を生かして、その潜在力を引き出し、さらなる発展を促す取り組みが必要であります。
 このためには、幹線道路ネットワークを形成することにより、渋滞を解消して、人と物の流れをスムーズにするとともに、災害時にも都民が安全に安心して暮らせるまちとすることが最優先する課題であります。
 都はこれまで、府中清瀬線が平成二十五年三月に全線開通するなど、多摩南北主要五路線を初めとした幹線道路の整備に取り組んでいますが、さらにこの取り組みを進めていく必要があります。
 そこで、多摩地域の発展に資する幹線道路整備の今後の取り組みについて伺います。
 人と物の流れをスムーズにすべきは国内対策だけではありません。
 国際物流の円滑化は、アベノミクスによる新たな経済政策を進めていく上でも喫緊な課題であり、首都東京が擁する東京港の役割はますます重要となります。
 これまで東京港は、川崎港、横浜港と連携し、国際物流拠点として日本経済をともに支えてきました。生産地、消費地に近い東京港は、生活物資の輸入や、より付加価値の高い輸出品の増大に伴い、今後ますます重要な役割を担っております。
 しかし近年、アジア諸港が躍進する中で、我が国港湾の相対的な地位が低下しております。このままでは国際基幹航路から外れ、物流コストの増加等により、都民生活や産業活動にも悪影響が及びかねません。
 こうした状況の中、世界的な国際競争に打ち勝つためには、京浜港の連携をさらに推進していくとともに、日本の経済成長を牽引する東京港こそ、より一層その機能を充実させていくべきであります。
 東京都は、こうした東京港の重要性についてどう認識し、国際競争力の強化にどのように取り組むのか、知事に所見を伺います。
 また、我が国は高度経済成長期以降、集中的に社会資本整備を進め、これまでそれらの社会資本に支えられながら経済成長を果たし、豊かな国民生活を実現してきました。
 しかしながら、近年、新幹線トンネルでの内壁の一部落下や笹子トンネルでの事故のように、これまで我が国の成長を支えてきた社会資本の老朽化による事故が各地で発生し、大きな社会問題となっています。
 東京においても、高度経済成長期に整備された多くの社会資本の老朽化が進みつつあり、都民の安全・安心に少なからず影響が生じています。我が党は、こうしたことを真摯に受けとめ、政策集の中で老朽インフラ対策の推進を公約として掲げました。
 そこで、まず、都営地下鉄の安全の確保について伺います。
 さきの東日本大震災において、地下鉄はいち早く運行を再開し、災害に強い公共交通機関であることを証明いたしました。東京における移動の手段として重要な役割を果たしている都営地下鉄が、大地震発生時においても早期に運行再開できるよう、さらなる耐震対策を講ずるべきです。
 また、トンネルの老朽化対策を一層推進して、安全・安心の確保を図っていく必要があります。
 我が党はこれまでも、災害に強い安全な東京をつくるために、地下鉄施設の耐震対策や老朽化対策を求めてきましたが、都営地下鉄のさらなる安全・安心の確保に向けた交通局の所見を伺います。
 次に、水道施設の整備について伺います。
 水道は、都民生活と都市活動を支えていく上で欠くことのできない基幹的な施設です。このため、我が党は、水道の機能が決して途絶えることのないよう、機会があるごとに、水道施設の更新や管路の耐震化などの取り組みを強力に推進させてまいりました。
 これを受け、水道局では、今後本格化する浄水場更新に備えた代替施設の整備や、病院、避難所に供給する水道管路の優先的な耐震化など、積極的に施設整備を展開していることは高く評価しています。しかし、都の浄水場の七割は、高度経済成長期に整備されており、間もなく一斉に更新時期を迎えることになります。
 また、都内の水道管路は、地球半周を超える規模に及ぶ一方で、現在の耐震継ぎ手率は、いまだに三割程度にとどまっています。将来のあるべき姿を見据え、強靭な水道インフラを整備していくことは水道事業者の責任であります。
 そこで、水道施設整備の新たな方向性を明らかにして、計画的に取り組む必要があると考えますが、見解を伺います。
 次に、下水道について伺います。
 下水道管が老朽化し劣化が進むと、道路の陥没の発生や土砂流入による下水の流下機能の低下を招き、都民生活はもとより、都市活動の安全性や快適性を脅かすことになります。
 区部の下水道管は約一万六千キロメートルに及んでおり、法定耐用年数である五十年を超えた下水道管は既に約一割に達し、さらに、今後二十年に全延長の約半分に相当する下水道管が法定耐用年数を超えるため、一層の対策強化が必要であると考えます。
 そこで、下水道管の再構築の取り組みについて伺います。
 次に、全ての都民を元気にするスポーツ文化都市東京を築くという政策目標に関連して伺います。
 今回、東京が二〇二〇年オリンピック・パラリンピック開催都市を、都民、国民の皆様のご支援のおかげでかち取ることができました。前回の招致活動の経験も踏まえ、八年越しで総力を挙げて取り組んできた我が党としても大変喜ばしいことと思っています。
 東京が招致都市として再度名乗りを上げた直後、都議会では平成二十三年十月に招致決議を可決、オリンピック・パラリンピック招致議員連盟を平成二十四年三月に再開し、全国自治体への招致応援要請行動、各種団体を通じた署名活動など、さまざまな招致活動に積極的に取り組んでまいりました。そうしたさまざまな努力が実を結び、招致支援の輪が広がり、多くの都民、国民の支持を背景に招致が実現をいたしました。
 今回の招致獲得は、まさに東京そして日本全体が一丸となって取り組んだ結果であります。
 そこで、招致をかち取った今、知事の所見をお伺いいたします。
 二〇二〇年東京大会は、子供たちに夢と感動を与え、日本を元気にするものでなければなりません。
 そこで、開催に向けた今後の取り組みについて伺います。
 オリンピック・パラリンピック開催都市となった今、これを契機にさらにスポーツ振興を推進していくべきです。都は、我が党の提案を受け、本年三月に、東京都スポーツ推進計画を策定し、スポーツ振興に向けたさまざまな施策を推進しています。
 オリンピック・パラリンピックを初めとする国際大会で活躍する選手の姿は、都民に誇りや希望、大きな喜びをもたらすとともに、スポーツの裾野の拡大にもつながるなど、老いも若きも健康で活力あふれる社会の実現に絶大な効果を発揮いたします。
 これまで都は、国内最大のスポーツの祭典である国民体育大会での総合優勝を目標に、さまざまな競技力向上の取り組みを進めてきました。五十四年ぶりに東京で開催される大会が三日後に迫る中、東京代表の選手たちの努力が大輪の花を咲かせ、都民に大きな感動をもたらしてくれるものと期待をしております。
 いよいよ二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック開催も決まり、新たな目標が掲げられることになりました。今後は国内の大会にとどまらず、世界の大舞台で活躍する東京育ちのアスリートの育成に努めていくべきと考えますが、所見を伺います。
 最後に、魅力あふれる多摩・島しょをつくる取り組みについて伺います。
 我が党は、さきの都議選において、魅力あふれる多摩をつくることを政策集の重要な柱の一つとして掲げ、多くの都民からご支援をいただきました。
 都はこれまで、多摩振興の取り組みを進めてきましたが、多摩地域には今もなお多くの課題が残されており、人口減少など将来の社会構造の変化にも直面しています。多摩振興は、東京のさらなる発展を図る上で、都として積極的に取り組むべき重要な施策であり、まずもってこのことをしっかりと認識していただきたいと思います。
 都は、我が党の提案を踏まえ、本年三月に新たな多摩のビジョンを策定いたしましたが、これを単に理想像を描いたものに終わらせてはなりません。本ビジョンに基づき、市町村や民間とも連携を図り、都市基盤整備、産業振興など多摩地域をさらに魅力的な地域にする具体的な取り組みを一層強力に推進するべきであります。
 また、長年の課題である横田基地の軍民共用化については、知事みずからがリーダーシップを発揮し、周辺住民の生活環境や地域振興の観点などを踏まえながら、多摩の活性化につながる共用化の実現に向け取り組むよう要望をいたしておきます。
 また、本年は多摩地域の東京移管百二十年を記念するイベントが実施されており、今週末にはいよいよスポーツ祭東京二〇一三が開催をされます。こうしたイベントについても、一過性のものとせず、多摩地域のさらなる発展の推進力としていくべきであります。
 そこで改めて、今後の多摩地域の振興に係る都の所見を伺います。
 さて、自民党政権復帰で日本経済に回復の兆しが見えている中で、このたび、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック大会の東京招致成功は、アベノミクスの第四の矢とも称され、日本全体に明るい光をもたらしています。七年後に向け、日本の再生と、それを牽引する東京の再起動の舞台は整いました。長い混迷と閉塞感の時代を乗り越え、今度こそ、このチャンスを生かして、我々は次の時代においても輝き続ける東京をしっかりとつくっていかなければなりません。
 今回の代表質問に当たっては、我が都議会自民党の都議選における政策集の柱に沿ってお尋ねをしてまいりました。ここで質問してきた一つ一つの政策を着実かつ速やかに実現することこそ、私どもが都民の皆様にお約束を果たすことと確信しております。
 実現のために、我が党は新たに政策推進総本部を党内に設け、公約実行の進行管理、そして政策の提案を精力的に行ってまいります。
 そして、知事が我々議会とコミュニケーションを図り、車の両輪として都政を最大限推進していくべきであり、我々は、そのために力を惜しみません。それこそが、二元代表制のもとで都政を担う、都民から負託された我々の責任であります。
 都議会自民党は、このたび公認候補全員当選という、都民の皆様から託された大きな期待と極めて重い責任に、これまで以上に身が引き締まる思いであります。
 明るい兆しが見えたとはいえ、災害に強い首都東京の構築、少子高齢化社会を踏まえた新たな都市モデルの確立、成長を支える社会基盤の整備、そして更新、世界に打ち勝つ東京を支える人材の育成など、まだまだ我々の行く手には大きな課題が山積をしております。
 しかし、我々は責任政党の矜持にかけ、真の都民与党として、いかなる状況にあっても都民本位の政治を力強く推進し、必ずや世界で一番の都市東京を実現する覚悟であることを改めてお誓い申し上げ、質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔知事猪瀬直樹君登壇〕



◯知事(猪瀬直樹君) 吉原修議員の代表質問にお答えします。
 都政運営に当たっての基本姿勢についてでありますが、東京は最もあしたに近く、これから世界の都市がいずれ直面することになる課題を先取りする立場にあります。そのため、困難な課題にも挑戦し、解決に向けて取り組まなければなりません。
 まずは、災害発生時に都民の生命、財産を守る高度防災都市の実現や、東京の治安を確固として守ることで、安心を実現していきます。
 また、少子化対策や就労支援、社会の発展に貢献し世界で活躍する若者を育てることで、希望を大きなものにしていきます。
 さらに、安倍政権と連携した国家戦略特区の取り組み、我が国の成長を支える首都のインフラ整備、すぐれた技術という強みを持つ東京の中小企業の支援、経済と環境を両立させる環境政策などを推し進めることで、再びの成長を目指します。
 これらの取り組みを具体化するとともに、福島、岩手、宮城を初めとする被災地の復興に尽力し、オリンピック・パラリンピックの成功という世界に対する約束を確実に果たしていきたい。
 そのためには、ただいまの自民党からの質問の趣旨を踏まえ、国や民間はもとより、皆さんとしっかりと連携することが不可欠であります。東京と日本のために、同じ志を持ち、同じ世界一の都市を実現するという目標に向かって努力していきたい。
 建設的に議論し、コミュニケーションを密にとって、皆さんとともに汗をかいてまいりたいと思います。
 新たな長期ビジョンの策定についてでありますが、東京都はこれまで、「二〇二〇年の東京」に基づき、高度防災都市の実現や国際競争力の強化に向けて、さまざまな分野で先進的な施策を戦略的に展開してきました。
 これらの施策は着実に成果を上げつつありますが、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック大会を開催する東京が、日本の再生を牽引し新たな発展を遂げていくためには、今、改めて中長期の視点に立って将来を考える必要があります。
 このため、少子高齢化の進行と人口減少社会の到来を初めとする、首都東京に山積する重要課題の解決への道筋を描き、十年後の東京の将来像を示す新たな長期ビジョンを策定します。
 新たな長期ビジョンでは、オリンピック・パラリンピック開催都市にふさわしい洗練さと国際性やおもてなしの心を備え、若者、女性、高齢者、障害者、外国人など、全ての人に優しい都市の実現、ソフト、ハードが一体となった少子高齢化対策の推進など、現代社会に対応した新たなモデルの構築、高い技術力を生かしたインフラ整備と維持保全による持続的な発展が可能な都市の形成など、今後の政策展開について明らかにしていきたいと思います。
 これから都議会の皆さんと議論しつつ、新たな長期ビジョンの策定を進め、一人一人が輝く世界一の都市の実現を目指していきたいと思います。
 平成二十六年度予算編成についてでありますが、現下の都政には、東京のさらなる発展につながる先進的な施策を展開するとともに、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックを大きな推進力として、日本の成長を牽引していくことが求められております。加えて、少子高齢化への対応や首都直下地震への備えなど、喫緊に取り組むべき課題も山積しており、この先数年の取り組みが東京の将来を大きく左右することになります。
 そのために、来年度予算は、新たな長期ビジョンの実現に向けてスタートを切る予算として、東京の持つ可能性や潜在力を引き出す施策や、都民の安全・安心を高める取り組みに財源を重点的に配分することとし、知恵を出し合い、実効性の高い施策を立案するよう指示を出しております。
 今後、都議会の皆様と議論を重ねながら、都民の負託に応える予算を編成していきたいと思っております。
 八ッ場ダムの早期完成についてでありますが、さきの民主党政権は、一都五県と共同で進めてきたダム事業について、特定多目的ダム法に定める意見聴取の手続を一切踏まず、本体工事を一方的に中止しました。その後、合理的な代替案を示せないまま、中止を撤回するなど迷走し、洪水や渇水への備えが四年もおくれることになりました。
 平成の時代に限って見ても、異常気象による局地的豪雨や洪水が多発し、列島各地を襲っております。利根川下流域に位置する首都圏の治水安全度を高めることは、人口、資産が集積する日本の心臓部を守ることにほかならないわけであります。
 八ッ場ダムは、利根川上流の全流域面積の約四分の一を占める吾妻川流域において、初めて計画された多目的ダムであります。その洪水調節容量は、利根川上流ダム群の中で最大で、既設六ダム全体の約六割に相当します。
 八ッ場ダムが完成すれば、上流部の三つの流域全てにおいて洪水調節機能を持つダムが整備されることになり、他の既設ダムと相まって、洪水被害の危険性を大きく低減させることが可能となります。
 このダムは、首都圏における渇水発生のリスクを軽減させる上でも必要不可欠な施設であります。下流都県のためにダムの建設を受け入れた地元住民の生活再建を実現するためにも、八ッ場ダムの完成は一刻の猶予も許されない。
 基本計画を速やかに変更し、一日も早くダムを完成するよう国に求めていきます。
 今後の福祉施策についてでありますが、日本では、世界に類を見ないスピードで少子高齢化が進んでおります。東京でも、昨年初めて死亡者数が出生数を上回り、二〇三五年には三人に一人が高齢者という超高齢社会が到来すると予測されております。
 今後の福祉施策は、こうした東京の将来を見据え、自助、共助、公助を適切に組み合わせながら、都民ニーズに応える具体的な施策を、きめ細かく、かつ、スピードを加速させて展開していかなければなりません。
 同時に、今後の福祉施策を考える上では、人間の生活が縦割りではないように、狭い意味での福祉施策単体ではなく、構造として捉えたものでなければ有効なものとはなり得ない。
 そのため、私は、副知事をトップとする構造的福祉プロジェクトチームを立ち上げ、将来を見据えた中長期の視点に立って、雇用、住宅、教育、社会活動などを含め、局横断で検討を行うように指示しております。
 東京都は、既に高齢者のケアつき住まいの整備、認知症の早期発見のための新たなシステムの構築、多様な供給主体による保育サービスの充実など、各分野で東京モデルを展開しています。
 今後、プロジェクトチームの検討結果を長期ビジョンや来年度予算に反映させることで、東京モデルを進化させ、一人一人が年を重ねるごとに輝き、互いに助け合って、誰もが安心して生活できる東京の実現を目指していきたい。
 次、百万キロワット天然ガス発電所プロジェクトについてでありますが、東日本大震災直後、都内でも計画停電が実施されるなど、電力供給は危機的な状況に陥りました。
 このため、最新鋭発電所を直ちに視察するなど情報収集と分析に取りかかり、その年の八月に本プロジェクトを立ち上げました。
 プロジェクトでは、東京産エネルギーの確保に向けて検討を行うとともに、その内容を生かし、老朽火力発電所リプレースの促進や、官民連携インフラファンドの具体化にもつなげました。このファンドを活用した十万キロワット級発電所が、来年八月に運転開始となる予定であります。
 現在は、首都圏では、この夏も懸念された電力不足に陥っておらず、電力事情が震災直後とは大きく異なっております。ただし、現状は、東京電力の老朽化した発電所が稼働し続けており、故障による運転停止リスクがつきまとっていることから、安定供給に支障が出かねない状況にあります。
 このことを踏まえ、新規の発電所建設となる百万キロワットプロジェクトの推進については見直し、東電老朽火力発電所のリプレース促進に全力を挙げていきたい。
 東京都はこれまで、国と東電に対して、リプレースを促進するための具体的な提案をしてきましたが、今後も強く働きかけ、電力の安定供給のための努力を続けていきたいと思います。
 東京の産業振興についてでありますが、アベノミクスの矢が数多くの中小企業に届き、その効果を実感できなければ、東京の発展、ひいては力強い日本の成長はあり得ないということになります。
 我が国のGDPの二割近くを生み出す東京の産業は、都内企業数の九九%を占める中小企業が支えています。小さいながらも懸命に頑張っている中小企業の創造性とテクノロジーこそが、東京の強みであります。
 例えば、都内のわずか三名の企業が、都立産業技術研究センターが保有する3Dプリンターを活用し、自然に近くやわらかい風を生み出す高機能扇風機の開発に成功しました。競争が激しい家電業界において、高価格帯という新たな市場を創造して、海外で販売を始めるなど、大きな飛躍を遂げております。
 こうした中小企業の成長に向けた取り組みをさらに支援するため、本年七月には、新たな事業展開や創業を促進する融資メニューを開始しました。また、八月には、健康、環境、危機管理の三分野について、中小企業と大学や研究機関とが連携した新製品開発プロジェクトを立ち上げました。
 今後とも、さまざまな施策を講じて、東京の中小企業の活力を高め、日本の成長を加速させていきたいと思います。
 臨海エリアの国際観光拠点化についてでありますが、東京をアジアナンバーワンの国際観光都市として成長させていくためには、世界諸都市の観光戦略やクルーズ市場の動向を踏まえた機敏な取り組みが必要であります。
 今年度に入り、東京港にも、巨大リゾートホテルのような大型クルーズ客船が数回入港しております。一度に五千人もの乗客が東京に立ち寄り、観光や買い物をすることによる経済効果は大きく、東京の国際観光都市としてのイメージアップにも極めて有効であります。
 大型クルーズ客船の寄港地として、東京のアクセスのよさや観光資源の充実などの潜在能力は極めて高く、客船誘致に当たって、東京の積極的な取り組み姿勢が今後の日本の成長戦略を左右するといっても過言ではありません。
 そこで、今度、大型クルーズ客船に対応可能な客船ふ頭を臨海副都心地域に新たに整備し、万全のおもてなしを提供していきます。
 東京港の重要性と国際競争力強化についてでありますが、日本の心臓である東京が、日本経済の成長戦略を先頭に立って進めていかなければなりません。
 東京港は、国内で唯一、四百万個を超えるコンテナ貨物を取り扱っておりまして、十五年連続で日本一の取扱量を記録しています。東日本の生産拠点と海外各地とを結ぶとともに、首都圏四千万の住民生活を支える国際物流拠点であり、その果たすべき役割は極めて大きいわけであります。日本のリーディングポートである東京港の機能をさらに充実強化していくことこそが、日本経済の成長には不可欠であります。
 今後、京浜三港連携を一層深め、スケールメリットを生かしたコスト低減や利便性向上を図っていきます。
 さらに、首都を担う東京都が責任を持って、東京港の振興策を産業政策や物流等のインフラ整備と一体的に推進し、国際競争力強化を図ることで日本の成長を牽引していきたいと、こう思っております。
 オリンピック・パラリンピックについてであります。
 今回の招致活動に多大なご支援、ご協力をいただいた都議会や国会議員の招致議員連盟の皆様を初め、安倍総理や日本国政府関係者、経済界、スポーツ界、全国の自治体、都民、国民の皆様など、全ての方々に心から御礼申し上げます。
 今回、招致を獲得することができたのは、都民、国民の皆様の熱い気持ちがあったからであります。日本からの応援の声、情熱が、ブエノスアイレスまで確かに届き、チーム日本の大きな力になりました。
 二〇二〇年大会では、被災地を縦断する聖火リレーや宮城県でのサッカー開催などが行われますが、スポーツの力で被災地の人々を元気づけ、復興をさらに加速させ、復興を遂げたその姿を世界に向けて発信します。
 これからの七年間、世界の注目が、東京、日本に集まります。世界中からお越しいただいたお客様を、日本人の持つホスピタリティーでおもてなしをする。東京での滞在を心から楽しんでいただけるすばらしい大会としたい。
 大会を成功させるためには、都民、国民の大きな力を結集して、それぞれの場面、それぞれの役割で参加していただきたい。ぜひとも、都民、国民の皆様のご協力をお願いいたします。
 そして、この大会を最高のものにしていくために、都議会の皆様と手を携えながら力を尽くしていく。これからも、皆さんのご支援をよろしくお願いいたします。
 なお、その他の質問については、警視総監、教育長、東京都技監及び関係局長から答弁いたします。
   〔警視総監西村泰彦君登壇〕



◯警視総監(西村泰彦君) 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の成功に向けての取り組みについてお答えします。
 オリンピックは、四年に一度開催される世界最大のスポーツの祭典でありますので、世界中から訪れる全ての方々に、安全な雰囲気の中で安心してオリンピックを楽しんでいただけるよう、その治安対策には万全を期すべきであると考えております。
 オリンピックをめぐっては、過去、選手宿舎襲撃事件や爆弾テロ事件などのテロ事案が発生しており、加えて、大規模なスポーツイベントでは、本年四月、米国ボストンで開催されたマラソン大会においても、爆弾テロ事件が発生しております。
 このような情勢に鑑みますと、オリンピックもテロの標的となり得ることを改めて認識する必要があると考えております。
 警視庁では、今月十二日、東京都や警察庁と連携を図り、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会警視庁連絡室を設置したところでありますが、今後は七年後を見据え、必要な体制整備や装備資器材の拡充などといった組織基盤の強化を計画的に推進するとともに、関係機関と十分連携しながら、テロ対策を初めとする諸対策を的確に推進し、東京を訪れる全ての方々に世界一安全な都市東京を実感していただけるよう、総力を挙げて取り組んでまいります。
   〔教育長比留間英人君登壇〕



◯教育長(比留間英人君) 四点のご質問にお答えをいたします。
 まず、基礎的な力の習得に向けた取り組みについてでありますが、変化の激しいこれからの社会を自立的に生きていくためには、生きる力の基盤となる知、徳、体を子供たちに調和よく身につけさせることが重要であります。
 知については、基礎、基本が定着するまで個に応じた指導を徹底するとともに、思考力、判断力、表現力を育成して学力の向上を図るなど、子供の能力を最大限に伸ばすことが大切であります。また、徳については、都独自の道徳教材等を活用し、人間性や規範意識を高めること、体については、生活、運動習慣の改善や部活動の振興等により体力の向上を図ることが必要でございます。
 こうした認識に立ち、都教育委員会は、みずから学び、考え、行動する力や、社会の発展に主体的に貢献する力を全ての子供たちに育成してまいります。
 次に、グローバル人材の育成についてでありますが、昨年度開設した次世代リーダー育成道場では、現在、一期生百人が海外の高校に留学してさまざまな活動に取り組んでおり、二期生二百人は、事前研修として実践的な英語や我が国の歴史や文化などを学んでおります。
 今後はこれに加え、海外大学への進学資格が取得できる国際バカロレアの認定に向けた取り組みを推進するほか、外国人指導者を一層活用した授業の充実や、海外派遣等による教員の指導力向上に取り組むなど、全ての生徒の英語でのコミュニケーション能力の育成を図ってまいります。
 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック開催を踏まえ、みずからの考えを論理的に主張できる力や、多様な文化や価値観を持つ人々と協調して課題を解決できる力を一層高め、次世代を牽引する若者を育成してまいります。
 次に、都立小中高一貫教育校の設置目的についてでありますが、次代を担う人材を育成するため、子供たちのすぐれた資質や能力を伸長させることが期待されており、小学校、中学校、高等学校の各学校種の枠を超えた、系統的、継続的な指導は、そのための有力な方策になると考えております。
 このことから、小中高一貫教育の早期からの取り組みにより資質や能力を最大限に伸ばし、理数を中心に、世界に伍して活躍できる人材の育成を目指してまいります。
 また、一貫教育の仕組みや具体的な教育内容を東京モデルとして全国に発信することで、我が国の教育制度改革における先駆的な役割を果たしていきます。
 今後、通学場所が途中で変わる影響や入学者決定の仕組み、学力差が生じた場合の対応などについて、さまざまな意見を踏まえ検討し、広く都民の理解を得て、よりよい教育の実現に努めてまいります。
 最後に、いじめ問題解決に向けた取り組みについてでありますが、都教育委員会は、昨年七月のいじめ実態調査を踏まえ、弁護士や精神科医などによる専門家会議を設置し、いじめ問題の解決を図る具体的方策について協議をしております。
 本会議では、被害者だけでなく周囲で見ている子供からもいじめを訴えやすい環境を整えるため、いじめの件数が多い学年の児童生徒全員へのスクールカウンセラーによる面接などを検討しております。
 また、一人一人の教員が子供からのサインを確実に受けとめ、全教員で情報を共有して解決を図ることが重要であるため、教育相談に関する教員研修の充実などについても検討しております。
 こうした内容を柱とした総合的な対策を本年十月を目途にまとめ、学校や区市町村教育委員会と一体となって、全力でいじめ問題の解決を図ってまいります。
   〔東京都技監藤井寛行君登壇〕



◯東京都技監(藤井寛行君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、建築物の耐震化促進についてでございますが、耐震化推進条例に基づき診断を義務づけた特定沿道建築物につきましては、建物所有者への個別訪問などにより、約七割が既に耐震診断を実施しており、その後の具体的な改修についての相談件数も増加してきております。
 こうした動きを一層加速させるため、今年度からアドバイザー派遣に弁護士などを加えるとともに、今後、国が拡充する補助制度の活用など、支援策の充実も検討してまいります。
 また、耐震化の取り組みを広めるため、地震に対する安全性を示す耐震マークの表示対象につきまして、特定沿道建築物などに限定せず、都内全域の建築物に拡大してまいります。
 こうしたさまざまな施策を重層的に展開し、災害に強い首都東京の早期実現に向けて全力で取り組んでまいります。
 次に、豪雨対策に関する取り組みについてでございますが、都はこれまで、平成十九年に定めた豪雨対策基本方針に基づき、総合的な治水対策を進めてまいりました。これにより、浸水棟数が減少するなど一定の成果を上げてきておりますが、局地的集中豪雨などによる河川からの洪水や内水氾濫が、依然として発生しております。
 そこで、近年の降雨特性や浸水被害の発生状況、中小河川の新たな整備方針などを踏まえ、対策を一層効果的に進めるため、現行の基本方針を見直すこととし、来月には、学識経験者などから成る検討委員会を立ち上げることといたしました。
 来年六月を目途に、河川や下水道整備、公共施設における一時貯留施設の設置などの流域対策につきまして、総合治水対策の観点から新たな基本方針を策定し、都民が安全・安心に暮らせる東京の実現に向けて取り組んでまいります。
 最後に、都市計画道路の整備についてでございますが、安全で快適な都市を実現するためには、都市活動を支える道路ネットワークの形成が不可欠であります。
 都市計画道路の整備に当たっては、交通の円滑化、都市間連携の強化、防災性の向上などの観点から、計画的、効率的に推進していくことが重要でございます。
 都は、現在、第三次事業化計画に基づき道路整備に努めておりますが、現計画が平成二十七年度に終了することから、次期事業化計画の検討を進めております。
 今月中に、区部と多摩地域の地元自治体による検討会などを設置し、年度内に、課題の整理や将来道路網の検証などを行ってまいります。
 今後とも、関係機関と連携し、機能的な道路ネットワークの形成に向けて着実に取り組んでまいります。
   〔知事本局長前田信弘君登壇〕



◯知事本局長(前田信弘君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、新たな長期ビジョン策定における都民の意見などの反映についてでありますが、少子高齢化の進行と人口減少社会の到来など、都民生活に大きな影響を及ぼす課題に対しては、都民の意見を幅広く聞き、解決への道筋をより的確に描いていく必要があると考えております。
 このため、本年十一月に中間報告を発表し、政策展開における基本的方向など、ビジョンの素案を示して、都民からの意見、要望を募集いたします。いただいた意見、要望については十分に検討を行い、十二月末に策定、公表する新たな長期ビジョンに反映してまいります。
 次に、外国企業誘致のために必要な国家戦略特区への提案についてであります。
 今回の提案は、激しさを増す国際的な都市間競争の中で、東京を世界で一番ビジネスのしやすい国際都市とするために行ったものでございます。
 これまでの総合特区制度から、さらに踏み込んだ法人減税や、外国企業と国内企業の共同研究開発に係る法人税制の創設を国に求めました。
 これに加え、民間事業者等の取り組みを踏まえた新しいビジネスのきっかけを生み出す仕組みの形成に向けた規制緩和などを国に提案したところでございます。
 特区制度を通じて、海外との取引や新たなビジネスチャンスの創出など、都内の中小企業を初め国内企業にも幅広くメリットが行き渡ることを目指しているものでございます。
 国家戦略特区の指定を実現させ、東京の国際競争力を強化し、東京と日本の経済の活性化に取り組んでまいります。
   〔財務局長中井敬三君登壇〕



◯財務局長(中井敬三君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、今後の財政運営についてでありますが、足元の景気は緩やかに回復しつつあるものの、経済状況により税収変動の激しい荒波にさらされてきた都財政の歴史を踏まえますと、都民の期待に応える施策を確実かつ継続的に実施していくためには、財政基盤の強化に不断に取り組んでいくことが不可欠であります。
 そのため、事業評価などの取り組みを通じ、一つ一つの施策を厳しく検証し、その効率性や実効性を向上させるなど、事業の不断の見直しを進めてまいります。
 こうした努力を積み重ねた上で、中長期的な視点に立ち、基金や都債を適切に活用するなど、施策展開を支え得る強固な財政基盤の堅持に、引き続き努めてまいります。
 次に、都有財産の有効活用についてでありますが、都有地は、都民から負託された貴重な財産であり、都政の喫緊の課題解決のために最大限有効活用していく必要がございます。
 都はこれまで、都有地を高齢者、障害者向けなどの福祉インフラ整備や私立学校の耐震改修のために貸し付けるほか、木造住宅密集地域の解消に向けた種地として提供するなど、都の重要な施策の支援に活用してまいりました。
 今後は、こうした取り組みをより一層強化するため、都営住宅など都有施設の更新計画における早い段階から検討、調整を始めることで、福祉施策はもとより、他の重要施策のさらなる支援強化につなげてまいります。
 その際には、スピード感と各局との連携に特に留意し、短期間で大きな成果が得られるよう全力で取り組んでまいります。
   〔総務局長中西充君登壇〕



◯総務局長(中西充君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、首都直下地震等対処要領の策定についてでございます。
 発災後七十二時間は、迅速な救出救助が必要であり、全国からの応援部隊を含む自衛隊、警察、消防等による、災害の状況に応じた効果的な活動が重要となります。
 このため、この十一月に実施いたします総合防災訓練では、こうした機関が連携して、多摩地域で想定される土砂災害に対応するための実践的な訓練を行います。
 また、同日、都立水元公園において、関係機関が災害対応を行う大規模救出救助活動拠点の設置訓練や、各機関のヘリコプターの同時運用訓練を初めて実施いたします。
 今後、この訓練の成果を検証し、各地域の被害特性を踏まえた初動時の対応力強化に向けて、関係機関と綿密に協議しながら、年度内に実効性ある対処要領を策定してまいります。
 次に、今後の多摩地域の振興についてでございます。
 多摩地域は、産業集積や豊かな自然など多様な魅力を有し、東京の活力を支える重要な地域であり、区部に先行した人口減少局面の到来や、大規模団地の老朽化等の多くの課題を乗り越え、さらなる発展を図る必要がございます。
 直面する課題の克服に向けては、多摩地域の総力を結集することが急務であり、多くの主体が参画するイベントの開催を通じて多摩振興の機運醸成を図るとともに、本年七月に設置いたしましたビジョン連携推進会議を活用し、都、市町村、民間等の連携を強化してまいります。
 こうした取り組みを踏まえて、市町村や民間等の先進的な施策も盛り込んで、今後三カ年を見据えた、新たな多摩のビジョン行動戦略を今年度内に策定いたします。
 南北道路等の交通ネットワークの充実のほか、子育て世代や高齢者が安心して暮らすことのできるまちづくり、地域の特性を生かした産業振興など、ハード、ソフト両面にわたる具体的な施策を取りまとめ、全庁を挙げて多摩振興を強力に推進してまいります。
   〔建設局長横溝良一君登壇〕



◯建設局長(横溝良一君) 三点のご質問にお答えいたします。
 初めに、特定整備路線の早期整備のための取り組みについてでございますが、木造住宅密集地域においては、延焼遮断や避難、救援など、防災性の向上に資する都市計画道路の整備が重要でございます。
 このため都は、二十三区内で震災時に特に甚大な被害が想定される約七千ヘクタールの整備地域において、二十八区間、二十六キロメートルを特定整備路線に選定いたしました。既に、このうち六区間で事業に着手しており、年内には残る全ての区間においても地元説明会を開催してまいります。
 用地取得に当たりましては、民間の専門事業者を活用し、関係権利者の移転や再建に関する意向を速やかに確認するとともに、路線ごとに相談窓口を設置し、民間賃貸住宅の確保や代替地の情報提供など、一人一人の事情に応じた支援を行ってまいります。
 本年十一月には、放射第三二号線の押上地区に相談窓口を設置し、来年一月には、さらに二路線で窓口の設置を予定しております。
 また、不燃化特区と特定整備路線が重複する地区については、地元区とより一層連携し、住民の立場に立った相談体制を整えてまいります。
 今後とも、燃えないまち、燃え広がらないまちの実現を目指し、命を守る特定整備路線の整備に全力で取り組んでまいります。
 次に、東京における道路整備の推進についてでございますが、東京は日本の首都として、政治、経済、文化の中心的役割を担っており、それを支える道路交通ネットワークは、我が国の発展に寄与することはもちろん、平常時、震災時にかかわらず、首都の安全・安心を確保するために必要不可欠な都市基盤であり、今後とも整備を進めていく必要があります。
 また、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック競技大会開催時の円滑な移動を提供する上で重要な役割を担っており、首都高速中央環状線や環状第二号線を初めとする幹線道路等の整備を確実に進めてまいります。
 さらに、地域のまちづくりに貢献する連続立体交差事業や、災害に強いまちづくりを推進するための特定整備路線についても積極的に取り組んでまいります。
 一方、効率的、効果的な施設管理を行う観点から、橋梁等の予防保全管理を推進するとともに、情報通信技術を活用して、維持管理の高度化を図ってまいります。
 引き続き、国に対し必要な財源確保を強く求め、東京の道路整備に全力で取り組んでまいります。
 最後に、多摩地域における幹線道路整備の今後の取り組みについてでございますが、多摩地域の魅力と活力を高め、一層の発展を図るためには、交通の円滑化や都市間の連携強化が重要であり、都はこれまで、多摩南北主要五路線を初めとする骨格幹線道路の整備を進めてまいりました。
 引き続き、府中所沢鎌倉街道線や関戸橋などの整備を積極的に推進するとともに、平成二十六年度には調布保谷線を全線開通させ、多摩地域の道路交通ネットワークの早期充実を図ってまいります。
 また、防災性の向上を図る観点から、町田街道のJR横浜線相原駅付近など、緊急輸送道路の拡幅整備を推進してまいります。
 さらに、山間部においては、多摩川南岸道路など、地域の生活を支え、観光振興に資するとともに、災害時には代替ルートとなる道路の整備を進めてまいります。
 今後とも、財源の確保に努め、多摩地域の発展に資する道路整備に積極的に取り組んでまいります。
   〔下水道局長松浦將行君登壇〕



◯下水道局長(松浦將行君) 二点のご質問についてお答えいたします。
 まず、下水道における浸水対策の強化についてでございます。
 現在、浸水の危険性が高い対策促進地区や、新たに選定した、浅く埋設された幹線の流域などの重点地区等で、時間五十ミリ対応の施設整備を進めております。
 また、特に浸水被害の影響が大きい大規模地下街では、時間七十五ミリの降雨への対応を進めております。
 しかしながら、このたびの局地的集中豪雨により、甚大な浸水被害が生じたことから、局内に緊急対策会議を設置し、雨水整備水準のレベルアップを含め、局地的集中豪雨の対策プランを年内に策定することといたしました。
 くぼ地や坂下などの地形や河川の整備状況及び被害の状況や規模などを踏まえ、甚大な被害が発生した地区について、優先度を考慮しつつ、時間七十五ミリの降雨に対応できる施設整備も含め、対策を取りまとめてまいります。
 次に、下水道管の再構築の取り組みについてであります。
 整備年代により区部を三つのエリアに区分し、最も古い都心部を第一期再構築エリアとして取り組みを進めており、現在、その約二八%が完了しております。
 今後、法定耐用年数を超える下水道管が急増することから、アセットマネジメント手法を活用し、適切な維持管理により、下水道管を八十年程度まで延命化し、事業の平準化を図ってまいります。
 また、道路を掘らずに下水道管を内側から補強する更生工法を一層活用することにより、整備ペースを約二倍にスピードアップし、第一期再構築エリアについて平成四十一年度までの完了を目指します。
 さらに、第一期再構築エリア外の地域を含めて、道路陥没の多い五十地区を選定し、陶製の取りつけ管から、衝撃に強い硬質塩化ビニール管への取りかえを推進してまいります。
 これらの取り組みにより、都市活動を地下で支える下水道の機能を将来にわたり安定的に確保し、都民が安心して安全に暮らせる東京の実現に貢献してまいります。
   〔福祉保健局長川澄俊文君登壇〕



◯福祉保健局長(川澄俊文君) 六点のご質問にお答えいたします。
 まず、在宅療養体制の推進についてですが、都はこれまで、地域における在宅療養体制を整備するため、病院から在宅への移行等を調整する在宅療養支援窓口を設置する区市町村への支援や、複数の在宅医が相互に補完し、訪問看護ステーションと連携しながらチームを組んで二十四時間体制で訪問診療等を行う地区医師会への支援など、さまざまな取り組みを行ってまいりました。
 また、今年度からは、在宅療養への円滑な移行のために、病院が入院早期から退院後に向けて取り組むべき事項を段階ごとにまとめたマニュアルの作成に着手するとともに、在宅療養患者を地域の中で受けとめるための医療機関の確保や搬送体制の構築に向けた取り組みを支援いたします。
 また、国の医療制度改革の動きも見据えながら、地域における在宅療養体制の整備を一層推進してまいります。
 次に、違法、脱法ドラッグ対策についてですが、都はこれまで、店舗やインターネット上での流通実態調査や買い上げ調査を行い、未規制薬物を条例に基づき速やかに規制するとともに、警視庁と連携しながら立入調査や合同捜査を実施するなど、監視指導を強化してまいりました。
 また、本年八月から、インターネットの検索サイトで合法ハーブなどのキーワードを入力すると、薬物の危険性を訴える警告を表示し、啓発サイトにつなげる取り組みを開始するなど、若者等への普及啓発に努めております。
 来月からは、薬事法等の改正により、都の薬事監視員や麻薬取締員に指定薬物等を店頭から収去する権限が新たに付与され、麻薬取締員には捜査権も付与されます。
 今後、こうした法改正も踏まえ、警視庁を初め関係機関との連携を図りながら取り締まりを一層強化してまいります。
 次に、認知症の早期発見、診断等の取り組みについてですが、お話のように、都は今年度から、区市町村に配置した認知症コーディネーターと、認知症疾患医療センターに配置したアウトリーチチームが連携して、認知症の疑いのある方の家庭を訪問し、早期に適切な医療や介護のサービス等につなげる新たな取り組みを開始いたしました。現在、七つの二次保健医療圏の十二区市で実施が決定しており、そのうち四区では既に家庭への訪問が始まっております。
 また、認知症への理解と医療機関への早期受診を促進するため、認知症の疑いを家庭で確認できるチェックシートの作成も進めており、現在、町田市の協力を得て、高齢者の生活状況等のアンケート調査を実施しているところでございます。
 今後、こうした認知症の早期発見、診断、対応の取り組みを一層進め、認知症の方の地域での生活を支援してまいります。
 次に、障害者の就労支援についてですが、都は、障害者の就労を進めるため、生活と就労の支援を一体的に行う区市町村障害者就労支援センターの設置を促進するとともに、福祉施設による共同受注等、工賃向上に取り組む区市町村を包括補助等で支援してまいりました。
 また、今年度からは、就労支援機関や企業等が意見交換を行った上で障害者の職場実習に結びつける事業や、福祉施設が生産性向上のために行う設備整備への補助、受注拡大に向けた製品等の展示即売会を実施いたします。
 さらに、障害者優先調達推進法の成立を受け、本年七月に定めた都の調達方針に基づき、関係局と連携しながら福祉施設の受注機会の拡大を図ってまいります。
 今後とも、障害者が当たり前に働ける社会の実現を目指し、区市町村等と連携し、就労支援に取り組んでまいります。
 次に、保育サービスの整備についてですが、都は、東京都保育計画を定め、認可保育所、認証保育所を初め、多様な保育サービスの拡充が図られるよう、国の安心こども基金に加え、都独自の支援策を講じ、保育の実施主体である区市町村の取り組みを促進してまいりました。
 今年度からは、新たに小規模保育への支援策を開始したほか、国の待機児童解消加速化プランを活用して、幼稚園の預かり保育や、保育所を整備する法人等に民有地を紹介する事業など、区市町村の取り組みを支援してまいります。
 こうした支援策などにより、今年度、区市町村が整備する保育サービスは、当初計画より五千人分多い、計一万五千人分となる見込みでございます。
 今後とも、都は、さまざまな方策により区市町村を積極的に支援し、保育サービスの整備促進に取り組んでまいります。
 最後に、保育人材の確保、育成についてですが、都はこれまで、保育所勤務経験者で現在勤めていない人を対象に、就職支援研修と就職相談会を一体的に実施するほか、未経験の有資格者を対象としたセミナー等のさまざまな取り組みを実施し、保育人材の確保に努めてまいりました。
 また、質の高い保育人材を育成するため、安心こども基金を活用し、区市町村が保育士等に対して実施する研修の支援に加え、今年度からは、保育施設職員の処遇改善や保育士資格の取得を目指す保育従事者への支援を行っております。
 現在、保育士有資格者を対象に就労や離職状況等の調査を実施しており、今後、この調査結果も踏まえながら、保育サービスを担う人材のさらなる確保、育成に取り組んでまいります。
   〔水道局長吉田永君登壇〕



◯水道局長(吉田永君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、安定給水の確保についてであります。
 利根川水系では、七月二十四日より取水制限が実施されましたが、その後の降雨により取水制限の強化には至らなかったため、多摩川水系の水の活用や都民の皆様への節水要請によって、辛うじて乗り切ることができました。
 ことしは、日本各地では局地的な大雨に見舞われた地域がある一方、雨が少なく渇水となった地域もあり、両極端な気象でありました。
 さらに、今後は、温暖化に伴う利根川上流の積雪が現状の三分の一に減少する予測があるなど、気候変動による水資源への影響が懸念され、これまで経験したことのない厳しい渇水は避けられないものと考えております。
 そもそも、都の水源の八割を占める利根川水系の水資源開発は、五年に一回発生する規模の渇水に対応することを目標としており、十年に一回を目標としている淀川水系など他水系に比べて、渇水に対する安全度が低い計画となっております。
 このような水資源の脆弱な状況を踏まえると、安定した水源の確保が極めて重要でございます。
 このため、八ッ場ダムの一日も早い完成を国に対して強く求め、首都東京の安定給水の確保に向けて全力を挙げて取り組んでまいります。
 次に、水道施設の整備についてでありますが、水道局では、今後三年間における施策の事業計画などを示した東京水道経営プラン二〇一三をことし二月に策定し、現在、このプランに基づき、大規模浄水場更新に備えた代替施設の整備や、水道管路の耐震化などを積極的に推進しております。
 しかし、これらの事業は長期にわたるとともに、浄水場の更新で一兆円、管路の耐震継ぎ手化などで、今後十年に限っても八千億円を超える多大な費用を要するものであります。
 そこで、施設の整備を円滑に進めるため、新たに十年後の整備目標と、その目標を達成するための具体的な取り組みをできるだけ早く明らかにしてまいります。
 こうした取り組みを着実に実施し、世界に誇れる安全・安心な東京水道を次世代へ継承してまいります。
   〔環境局長長谷川明君登壇〕



◯環境局長(長谷川明君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、今後のエネルギー施策の取り組みについてでございますが、都は、東日本大震災後、東京都省エネ・エネルギーマネジメント推進方針を定め、低炭素、快適性、防災力を同時に実現するスマートエネルギー都市東京を目指すこととしております。
 こうした考え方に基づき、燃料電池等の普及を通じた家庭のスマート化や、まちづくりと一体となった分散型発電の推進を初め、屋根ぢからソーラープロジェクトなどの東京にふさわしい都市型の再生可能エネルギーのさらなる普及拡大など、家庭や企業の双方でのエネルギー利用の効率化、最適化に資する取り組みを進めております。
 ご指摘のとおり、さらなる効率化、最適化を進める上で、熱需要が一定規模以上の施設ではエネルギーマネジメントの導入が効果的であり、その普及が必要と考えております。
 また一方で、資金力が弱く、ノウハウも人材も不足している中小事業者への省エネ機器の導入促進も課題であると認識しております。
 今後とも、こうした課題も踏まえまして、地域に根差した省エネルギー施策や分散型電源の推進、再生可能エネルギーの普及拡大などの具体的な取り組みを重点的に行ってまいります。
 次に、地域から環境課題に取り組む仕組みづくりについてでございますが、都はこれまでも、区市町村の先駆的な取り組みに対して補助を行うなど、環境施策の推進に努めてまいりましたが、地域に根差した取り組みをより一層進めていくためには、住民や企業などと密接なつながりのあります区市町村との連携を強化していく必要があると考えております。
 そこで、本年七月、局内にプロジェクトチームを設置し、広域自治体としての連携強化策について鋭意検討を進めており、区市町村の声も聞きながら、具体策を年度内に取りまとめる予定でございます。
 今後、この検討結果を踏まえまして、都として東京の環境施策の方向性を示しながら、地域レベルでの環境問題への取り組みが進むよう支援を行い、ともに解決を図ってまいります。
 こうした取り組みを通じ、地域特性や資源を最大限に生かした魅力ある環境の創出を図るなど、快適な都市環境や質の高い自然環境を身近に実感できる東京の実現を目指してまいります。
   〔産業労働局長塚田祐次君登壇〕



◯産業労働局長(塚田祐次君) 五点のご質問にお答えいたします。
 まず、中小企業の設備投資の活性化についてでありますが、東京の中小企業が将来に向けさらなる成長を実現するためには、適切な時期に効果的な設備投資を行うことが重要であります。
 その一方、新しい設備の導入は資金の負担も大きく、経営基盤の弱い中小企業にとっては容易に踏み切れない状況もございます。
 都はこれまで、中小企業の設備投資を後押しするため、コストを低く抑えたリースの仕組みや、設備資金の円滑な調達に役立つ制度融資によるサポートに取り組んでまいりました。
 今後は、成長分野で新たな事業を始めたり、付加価値の高いものづくりを目指す中小企業などを対象に、国の設備投資の促進方策の動向も踏まえつつ、設備投資の動きがより活性化するよう、効果的な支援のあり方を検討してまいります。
 次に、成長の実現に向けた経営支援についてであります。
 都はこれまで、厳しい経営環境の克服を目指す中小企業に対し、相談窓口を特別に設けるとともに、企業現場への専門家派遣や販路開拓の支援などを行ってまいりました。また、中小企業の日々の資金繰りをサポートするため、制度融資等による取り組みを着実に進めております。
 こうした経営の下支えを引き続き行いながら、中小企業の成長を後押しするため、新分野への参入や創業など積極的な取り組みへの支援について、一層力を入れていく必要がございます。
 今後は、成長を目指し、新たな製品やビジネスの創出などに取り組む中小企業の課題の解決や資金ニーズに役立つよう、経営の向上と資金の確保の両面から支援策の充実を検討してまいります。
 次に、雇用就業対策についてでありますが、東京の産業の成長と都民生活の安定を図るため、少子高齢化の影響を踏まえ、労働力を確保し、一人一人の能力や個性を生かした働き方を実現することが重要であります。
 現在、非正規雇用で働かざるを得ない若者や、出産等で仕事を離れた女性、これまでの経験等を生かして働くことを目指す高齢者に対して、就業の推進に向け、きめ細かく支援することが課題となっております。
 このため都は、正社員を希望する若者への重点的な就業支援の実施や、女性の再就職を後押しする新たな取り組みの展開、高齢者が希望や能力に応じて働くための支援の強化など、雇用就業施策の一層の充実を図ってまいります。
 今後とも、産業の成長を支え、多様な人材が活躍できる雇用就業の仕組みづくりを着実に進めてまいります。
 次に、都市農業の振興についてでありますが、都市農業は、都民に新鮮で安全・安心な農産物を提供し、その生産基盤である農地は、防災や環境等の面から都民生活に貢献しており、一層の振興を図っていく必要がございます。
 都はこれまで、農業者の経営力強化に向け、生産施設の整備助成や専門家派遣による助言等を行ってまいりました。また、農地を生かしたまちづくりを進める区市をモデルとして支援する等の施策を着実に積み重ねてまいりました。
 今後は、農産物を加工し付加価値を高める工夫や販路の開拓等、農業者の新たな取り組みを促進するため、ソフト面での経営支援策の強化を検討してまいります。また、農地保全について、モデルとなった区市での成果を踏まえ、他の区市への展開を検討してまいります。
 こうした取り組みを推進することにより、都市農業の効果的な振興を図ってまいります。
 最後に、東京の観光振興についてでありますが、観光の振興は、国内や海外から旅行者を誘致することで経済活動を活性化し、文化などさまざまなすぐれた面を伝える重要な取り組みであり、東京の存在感を高めることにも役立っております。
 今回のオリンピック・パラリンピックの開催都市決定により、東京に国際的な関心が格段に集まるため、この機会を最大限に生かした観光振興を積極的に展開する取り組みが必要であります。
 このため都は、多摩や島しょを含め、東京の各地域で幅広く新しい観光資源の開発に力を入れてまいります。また、多様な文化や習慣を持つ旅行者に快適な環境を提供するため、観光に関係する施設や人材について質と量の両面から充実を検討してまいります。
 こうした取り組みにより、オリンピック・パラリンピックの開催を生かしながら、おもてなしの心を持つ東京への旅行者の誘致を効果的に展開し、世界有数の観光都市を目指してまいります。
   〔生活文化局長小林清君登壇〕



◯生活文化局長(小林清君) 私立学校の振興についてでありますが、東京の公教育を支える私立学校の振興は都政の重要課題であり、都では、学校に対する基幹的補助である経常費補助を初めとして、特別奨学金や育英資金による保護者負担の軽減など、幅広い施策を総合的に展開し、その充実に努めてまいりました。
 現在、国が進めている就学支援金の見直しの方向性は、効果的な修学支援を行う観点から、一定所得以下の保護者を対象として、所得に応じて授業料を補助する都の特別奨学金の考え方と一致するものでございます。
 都といたしましては、今後とも、こうした考え方を踏まえ、特別奨学金制度が果たしている役割をより効果的に発揮できるよう、国の制度改正の状況を注視しつつ、具体的な対応を検討してまいります。
   〔交通局長中村靖君登壇〕



◯交通局長(中村靖君) 都営地下鉄の安全・安心の確保についてでございますが、地下鉄施設の耐震対策については、国の通達に基づく対策は既に完了し、現在、東日本大震災を踏まえた独自の取り組みとして、運行の早期再開を図る観点から、高架部の橋脚及び地下駅の中柱の耐震補強を進めております。
 次に、老朽化対策については、本年春にトンネル側壁部の?落が発生したことから、直ちに緊急対策工事に着手し、七月までに全て完了したところでございます。
 今後は、新たな検査手法も取り入れながら、国基準を上回る内容でトンネルの点検を実施するとともに、?落の主たる原因となる漏水対策工事など、大規模修繕工事をスピード感を持って実施してまいります。
 引き続き、地下鉄施設の耐震化や長寿命化に積極的に取り組み、安全・安心の確保に万全を期してまいります。
   〔スポーツ振興局長細井優君登壇〕



◯スポーツ振興局長(細井優君) 二点の質問にお答えいたします。
 まず、オリンピック・パラリンピック開催に向けた今後の取り組みについてでございます。
 二〇二〇年大会は、大会を目指す若い日本人アスリートの目標となるばかりでなく、子供たちがトップアスリートの最高のパフォーマンスを目の当たりにすることで夢や希望を抱くまたとない機会となります。
 大会の開催、運営に責任を持つこととなる大会組織委員会は、都が主体となり、来年二月までに設立いたします。また、来年十二月末までに大会基本計画を策定してまいります。
 二〇二〇年の大会では、アスリートがその能力を最大限発揮できる環境を用意するとともに、日本人の持つおもてなしの心や伝統文化により、都市の中心で誰もが楽しめる空間をつくり出していきます。
 そして、スポーツを通じて世界を平和にするというオリンピックムーブメントの推進に寄与し、日本、アジア、世界中の人たちにスポーツの持つすばらしさを伝えていきます。
 次に、国際競技力の強化についてでございます。
 トップアスリートの活躍は次代を担う子供たちに夢や希望を与えるものでございまして、みずからスポーツに取り組むきっかけとなります。このため、アスリートの競技力向上は極めて重要でございます。
 都はこれまで、さまざまな選手強化事業に取り組んでおり、その成果は、スポーツ祭東京二〇一三において大いに発揮されるものと確信しております。
 七年後の二〇二〇年には、オリンピックというさらに大きな舞台が東京に用意されることとなりました。
 都は、東京のジュニア選手たちが二〇二〇年東京オリンピックで活躍できるよう、競技団体に対する支援のほか、身体能力の高い中学生が適性の高い種目に転向し、高校生からでもトップを目指せるトップアスリート発掘・育成事業を推進していきます。
 また、スポーツ医科学の視点を指導に活用するテクニカルサポート事業については、さらに事業の成果を地域の指導者に還元するなど、充実を図ってまいります。
 こうした多角的な取り組みにより、世界のトップを目指す国際競技力の向上を図り、子供たちの夢や憧れの実現につなげていきます。

2013年9月8日日曜日

2020年オリンピック・パラリンピック大会開催決定に関するコメント

 本日、2020年オリンピック・パラリンピック競技大会の開催都市が、東京に決定いたしました。
 私も9月5日よりブエノスアイレスで開かれたIOC総会に都議会議員代表として出席し、オリンピック・パラリンピック東京開催決定の歴史的瞬間に立ち会いました。
 オリンピック・パラリンピックの開催は、都民や国民に夢と希望をもたらし、東日本大震災からの復興のシンボルとなり、日本経済再生の証ともなります。
 東京都議会自由民主党は、東京そして日本を元気にしたいとの強い思いで、これまで先頭に立って、東京招致に向けて取組んでまいりました。東京が栄光を勝ち取ることが出来たのは、招致活動にご支援をいただいいた都民・国民の皆様のおかげであり、心から厚く御礼申し上げます。

 わが党は、東京都議会オリンピック・パラリンピック招致議員連盟の設立を呼びかけるとともに、その中心的役割を担うなど、東京招致に向けて全力をつくしてまいりました。2016年招致の教訓を踏まえ、更なる都民・国民の皆様のご理解とご支援をいただけるよう次のような取組を行いました。
 
 ①都議会自民党が中心となった招致署名活動で、目標をはるかに上回る約200万人に迫る署名を獲得
 ②すべての道府県・政令指定都市を直接訪問するなど、全国各地に赴き東京招致への協力を依頼
 ③国内各地のイベントにおける招致PR活動による、招致機運の盛り上げ等こうした取組に加え、ロンドンオリンピックでの日本人選手団の活躍や日本国政府、経済界、各地の町会・自治会、商店街、各種団体の皆様方などオールジャパンによる取組が、この度の決定につながったものと考えています。

 招致を勝ち取った今、都議会自民党は、2020年東京大会を最高の大会とするため、全力で取り組んでまいります。

東京都議会自由民主党 幹事長 吉原修