【インターンレポート】2015年3月25日 障がい者と共に歩むまちへ。

「 障がい者と共に歩むまちへ。」

吉原修事務所 学生インターン 横浜市立大学1年 杉森優一

 近年、障がい者福祉についてニュースなどで取り上げられることがしばしばあります。実際、吉原修事務所にもそういった相談で訪れる市民が少なくありません。僕自身も障がい者福祉について一度じっくり考える機会がほしいと考えていました。
 
そんな中、2月13日に「流れが変わった!安永健太さん死亡事件裁判」についてのまちされん学習会に参加したことや、事務所を訪れる様々な人の話を聞く中で新たな知見を得ることができました。

安永健太さん死亡事件というのは簡単に説明すると、知的障害のある安永さん(当時25歳)が帰宅途中に信号無視をしてしまったことに対して、警察官5人が彼を障がい者だと分からずに取り押さえてしまい、その直後になくなってしまったという悲しい事件です。

安永さんの死を受けて、同じく障がい者の息子を持つ田中さんという方が立ち上がりました。このような事件を二度と起こしてはならないと障がい者の親ネットワークである町田サファイアクラブを作ったそうです。まずは警察への理解を求めるために警察署を訪れました。すると、警察も障がい者への理解不足を自覚していることから接する場がほしいと思いつつ、普段は障がい者団体との交流の機会がないことで困っているそうでした。そこから障がいもつ方の親の会と警察との交流会が開かれるようになったそうです。

皆さんは「SOSボード」という紙をご存知でしょうか?町田市の交番の前や商店のレジの前に貼られているこの紙には、障がい者への適切な対応方法が載っています。一人で外出することの多い障がい者にとってまちの中は不安が溢れています。人とコミュニケーションを取ろうとしてパニック、トラブルになることも多いと聞きます。そんな時に「SOSボード」を見ると、「ことばをかけるときは肯定的な表現で」「おだやかな口調、短い言葉で話してください」など私たちがどう彼らと接するべきかがよくわかります。

中には、これだけの小さな紙で状況がどう変わるんだ、何が改善されるのかと疑問を持つ人がいるかもしれません。しかし、「SOSボード」には対応の仕方1つをとっても私たちが知らなかったことがあるはずです。こうして、私たちもまだまだ理解が足りないのだなと気づきを得られるのです。それだけでなく、「SOSボード」を通じて私たちの方から障がい者に歩み寄ることで、彼らにも今までとまた違った居場所が生まれるのではないでしょうか。

最後に。私たちはよく、自分は一人で生きることができると考えてしまいがちです。しかしそれは間違いだと思うのです。家族、友達、地域、まちが支えてくれるからこそ私たちはこうして今を暮らしています。そしてそれは障がいをもった方にもにも全く同じことが言えるはずです。

私たちが歩み寄ることでお互いがもっと住みやすいまちになるはずです。そしてそうした環境を創ることが出来る人たちやコミュニティがここ町田市にはあるのだと思いました。

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