日本聾話学校の卒業式に参加して
日本聾話学校の卒業式に出席しました。幼稚部・小学部・中学部の卒業生たちが、大きく成長した姿を見届けることができました。
卒業生の「門出の言葉」では、一人ひとりが、学校生活を振り返りながら、自分の成長や思い出を話しており、多くの困難を乗り越えながらも、友人や先生方と共に努力を積み重ね、充実した学校生活を送ってきたことがよくわかりました。
卒業生の皆さん、そして保護者の皆さん、心からお祝い申し上げます。皆さんの未来が希望に満ちたものとなることを願っています。
日本聾話学校は、重度の聴覚障がいを持つ子供たちを対象とした日本でも数少ない私立の特別支援学校です。この学校の特徴は、手話教育ではなく「聴覚口話法」を用いていることです。補聴器を活用しながら「聞く」「話す」力を育て、社会とのコミュニケーション能力を高める独自の教育が行われています。
聴覚障がいを持つ子供たちの教育は、単に学力を身につけることだけではなく、自立した社会生活を送るための力を育むことがとても重要です。特に、コミュニケーション能力の向上は、将来の就労や社会参加において大きな鍵となります。日本聾話学校のような専門的な支援が提供される環境は、子供たちの可能性を広げる大きな役割を果たしています。
私も鈴木校長先生をはじめ教職員のみなさんの子どもたちへの熱心な指導の様子を拝見し、これまでにも、聴覚を生かす専門教育を必要としている難聴児のために施策を推進して来ました。
聾者にとって手話という選択肢ももちろんありますが、障がいの内容によっては、日本聾話学校でおこなっている「聴覚口話法」も一つの選択肢になるはずです。
引き続き、障がいを持つ子供たちが適切な教育を受けられる環境、すべての子供たちが安心して学び、成長できる街づくりに取り組むことを、すべての子供たちが、自分らしく輝ける社会を目指して、これからも全力を尽くしてまいります。
※日本聾話学校が4月から名称変更して新たな取り組みをはじめます。下記に関連記事がありますので、ぜひともご一読ください。
