【委員会】平成16年6月10日 平成16年都市整備委員会

2004.06.10 : 平成16年都市整備委員会

◯吉原委員 引き続きまして、若干、数点、お尋ねさせていただきたいと思います。
 踏切対策のことについては、今までさまざまな形でお話もいただいておりますので、重複は避けさせていただきますけれども、とにかくこれから方針に基づいて、実施に向けて、しっかりした形で進んでいっていただけるんだろう、こういうふうにお願いも確信もしているわけでありますけれども、それにしても、今までの経緯というものをちょっとお尋ねしておいて、我々もよく理解した中で、しっかり応援できる部分については応援をさせていただきたい、そう思っているわけであります。
 国の方も踏切道改良促進法というものを昭和三十六年にスタートさせた。そしてまた、時限立法のようでございますので、五年ごとに見直しをしていく。そういう中で、幾つかの目標を定めてきた。そしてまた、固定の何をやるかということも定めてきた。こういうこともお聞きしているわけでありますけれども、その促進法の中で、どんなことを目標に定めてきたのか、そしてまた、これまで国との関係の中で、東京都としてはどういうような対応をなされてこられたのか、お尋ねいたします。

◯山崎都市基盤部長 国におきましては、平成十三年三月に、平成二十二年度までに全国のボトルネック踏切約千カ所のうちの二分の一を改良する、こういう目標を設定してございます。東京都としても、この目標を踏まえまして踏切対策を進めてまいっております。平成十六年三月時点で、都内のボトルネック踏切、約三百六十カ所のうち、約九十カ所の除却を目指しまして、現在、立体交差事業などを実施しているところでございます。

◯吉原委員 踏切道改良促進法の中で、国土交通大臣は、平成十三年度以降、五カ年間において改良が必要な踏切道を指定する。そのほかもいわれているわけでありますけれども、特にこういうことをいわれているわけでありまして、その中で、東京都の各区市町、それぞれとも対応を協議されながら、国の方にもそのこともいわれてきたんだろう、そういうふうに理解をしているわけであります。
 そして、国が今お話しいただきましたような設定した目標を踏まえて、都としても踏切対策というのを、今までもそうでありましたでしょうし、これからもまた進めていくんだろうと思います。そして、国の促進法という枠の中で、今回、こういった踏切対策基本方針というものを策定されたわけでありますけれども、その辺の、多少重複している部分もあるんだろうと思いますけれども、今回、促進法がありながら、こういった東京都独自の基本方針というものを策定した理由についてお尋ねします。

◯山崎都市基盤部長 踏切対策を早期に、また効果的に改善する必要がありますので、国の計画等を踏まえながらも、東京都として事業の重点化と多様な対策を実施する、そういうものを目指しまして、都の実情に合わせた即地的な方針が必要となるだろう、そういうことで今回方針を策定したものでございます。

◯吉原委員 そうしますと、確かに東京都の基本方針でありますから、独自のものもあるんだろうと思います。しかしながら、国の決めた目標と今回の方針というものの目標を立ててこられて、この中に書いてあるわけでありますけれども、多少整合性というものがなければ、やっぱりまずいんじゃないかな、そんなふうに思うわけでありますけれども、整合性についてお尋ねします。

◯山崎都市基盤部長 国の方は、ボトルネック踏切の解消ということで、遮断時間の長い踏切とか、自動車交通量が多い踏切をボトルネック踏切と呼びまして、都内三百六十カ所あるわけですけれども、先ほど申しましたように、全国で二〇一〇年までに二分の一ということでございますが、私どもでは、さらに歩行者及び自転車交通量が多い、そういうような要素も加えまして、重点踏切として三百九十カ所選定しているわけでございますが、国の目標等々も踏まえまして、本方針では、二〇二五年度までに重点踏切のおおむね四分の三を改良したい、こういう目標を設定したわけでございます。

◯吉原委員 この方針は東京都が中心になってということでありましょうけれども、それにしても、区市町、村はないと思いますけど、町までですね。それと鉄道事業者が一緒にやっていかなければならない、こういう内容をここに入れていただいてあるんだろうと思いますけれども、そういった意味で、先ほどお話がありましたやっぱり財源というものが大切だということもよく承知をしておりますけれども、それとはまた別の方向で、踏切対策に向けた、実現に向けた方策、要するに、ほかの地元自治体とのやりとり、あるいは国、あるいは鉄道事業者との、その方策についてお尋ねします。

◯山崎都市基盤部長 やや繰り返しになって恐縮でございますけれども、体制強化ということで、東京都におきまして踏切対策推進会議を設置しまして、関係者間で連携を図りながら進めていきたいというふうに考えております。
 そういう中で、また、あわせまして、国庫補助制度の創設、あるいは事業費の確保などについて、先生方のご協力を賜りながら国に対して働きかけていきたい、かように考えております。

◯吉原委員 ぜひお願いしたいと思いますけれども、踏切対策推進会議、こういうものを設置していく、こういうお話でありますけれども、かつてから、国の方としても連絡調整会議といいましょうか、分科会といいましょうか、そういうものも既に立ち上がっているものがあるわけでありまして、本来であれば、東京都としても建設局だとか、そういう実働部隊がきっとその中に入ってやってこられたんだろうと思います。ただ、かつての都市計画局がその中に入っていたのかどうなのか、私はよく存じ上げておりませんけれども、いずれにしても、東京都としても、国の中でそういう組織といいましょうか、協議をする場があったわけでありますから、改めてこういうふうに基本方針をつくってきたということは、踏切対策に相当の意気込みを持っているんだろうなということを感じているわけであります。
 そういった意味では、基本方針をつくったから、しばらく何年の間はどうだというような内容を掲げたということだけでなくて、ぜひこれからしっかり、今までもそのチャンスは何度かあったんだろうと思いますし、そのチャンスを生かしていただいたことも事実だろうと思いますけれども、それにしても、新たにこの基本方針をつくるということについては、相当の覚悟を持ってやっていこうというあらわれを感じるわけでありますので、そういった意味で、ぜひともこれから国の方ともきちっとした要望もしながら、そしてまた、区市町村とも、村はないでしょうけれども、事業者ともしっかり連携の中で協議を進めていってもらいたいと思っているわけであります。
 そんなこともありますけれども、この図を見ても、鉄道立体化のことについては、区市町村が事業主体となる連続立体交差事業制度の創設を国に求めていく、こういうことを掲げているわけでありますけれども、かつてからそんなこともやってきていただいたんだろうと思います。私も、国交省の方にお尋ねしましたら、来年度にはそれをスタートさせたいということをちょっとお伺いいたしました。これもきっと東京都が中心になって、今までこういった運動をされてきている効果ではないかな、あるいは成果ではないかな、こんな思いもしているところであります。
 この下のところの鉄道立体化以外の対策の検討対象区間というのも、幾つか書いていただいてあるわけでありますけれども、国の方の促進法の中には、自由通路だとか歩道橋だとか、地下道の設置というものはその項目にないわけでありまして、その辺を今度は別の形で、別の部署に予算も含めたお願いをしていくんだろうと思いますけれども、その促進法の枠だけではなくて、ぜひもっと広げていただいた中で、全体を見た踏切の対策というものをこれからもしていっていただきたいと強くご期待いたしまして、質問を終わります。

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